“真の職人”石崎隆 感動をありがとう!!

[ 2019年3月22日 05:30 ]

09年の地方通算6000勝表彰式後、詰めかけたファンに笑顔でサインする石崎
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 【大いに気になる!】日本を代表する騎手、石崎隆之(63)の引退式が15日、地元船橋で行われた。しっかり目に焼き付けた。歴代3位の地方6269勝もさることながら重賞189勝は凄い(的場155勝、佐々木竹見氏143勝)。ビッグレース目白押しのTCKで最多の75勝を挙げた。最後のタイトルも10年5月19日の大井記念(セレン)だった。南関、札幌、盛岡、水沢、上山、中京でも重賞V。会見で好きな競馬場を聞かれ「どこということはない」と即答した。

 以前、足首の骨折から復帰したばかりの競馬後に取材した時のこと。シャワーから戻ったその足は見たこともない黒とも紫とも言い難い色。思わず「大丈夫ですか?」と言うと、「馬乗りが馬に乗らなきゃどうしようもねえだろ」とニヤリ。追い切り取材などで質問をうまくまとめられないまま聞くと「あんまり難しいこと言われても分からねえぞ」とニコリ。

 レース騎乗の凄さはもちろん、調教でも多くの名馬を育ててきた名手。「人に任せたくない、任せられないという思いはあった」と振り返った。五感をフル活用し、さまざまなことを体得してきたのだろう。まさに格好いい真の職人だった。石崎さん、本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。(池田 裕文)

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2019年3月22日のニュース