【レパードS】これぞ世界基準!やっぱり凄かったエピカリス

[ 2017年8月3日 05:30 ]

これぞ世界基準の走り!ド迫力のストライドであっという間に僚馬を置き去りにするエピカリス(右)
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 エピカリスはやはり凄い。日曜新潟メイン「第9回レパードS」の追い切りが東西トレセンで行われ、大本命のエピカリスが圧巻の動きを披露した。右前肢ハ行で出走取り消しとなった米3冠ベルモントSの影響は皆無。復帰初戦で、いきなりワールドクラスの才能を見せつける構えだ。

 無念のリタイアとなったベルモントSから約2カ月。エピカリスの状態を見極めんとする報道陣が、一斉にWコースへ双眼鏡を向けた。「帰国してからも馬体を緩めずに調整してきた」(萩原師)。その言葉通り、レンズの先に光るのは引き締まった漆黒の馬体。ベールに包まれた大本命が、長めの6Fから加速し始めた。

 道中はブラスロック(4歳500万)の2馬身後ろ。平穏に序盤をクリアしたが、4角で衝撃が走る。器用なコーナリングで内へ進むと、一瞬で僚馬を置き去りに。瞬く間に位置取りが逆転した。その後は己との戦いへ。鞍上のアクションに応えたストライドが、ド迫力で回転する。序盤は併せ馬、後半はまるで単走。大差をつけてゴール板を駆け抜けた。時計は6F81秒0〜1F12秒5。師は「動きは良かったです。時計や併せ馬で追ったことなど予定通りの調整ができました」とコメントした。

 日本馬初の勝利を目指した前走の米3冠最終戦ベルモントS。直前のメディカルチェックで右前肢ハ行が発覚し出走取り消しに。インターネット上ですでに発売されていた馬券では1番人気で、日本中の期待の大きさをうかがわせていた。当時の萩原師は「炎症は決して深刻な問題ではない。ほぼ出走できる状態だったが時間が足りなかった」と話していたが、仕切り直しの一戦へ態勢は整った。

 相手候補のアディラートには2戦無敗で、3走前の北海道2歳優駿で影も踏ませなかったヒガシウィルウィン(2着)は後にジャパンダートダービーを制覇。“海外派”ながら国内実績でも頭一つ抜けている。「仕切り直しの一戦になるが頑張ってほしい」と期待を寄せた師。圧巻の追い切り後、もう状態を不安視する声はない。向けられていた“疑惑の目”は、再びそのスケール感の虜(とりこ)に変わった。

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2017年8月3日のニュース