【高松宮記念】ビッグアーサー文句なし!坂路で強烈伸び11秒4

[ 2016年3月25日 05:30 ]

坂路でパワフルな伸びを披露し、1F11秒4をマークしたビッグアーサー

 春のG1開幕を告げる電撃6F戦「第46回高松宮記念」の木曜追いが24日、栗東トレセンで行われた。3日間開催明けの今週は、大半の関西馬が木曜追いを選択。ビッグアーサーは坂路でパワフルな伸びを披露し、好調をアピールした。重賞未勝利ながら、一気にG1獲りに挑む。

 スプリント界の新星ビッグアーサーは、うなるような勢いで坂路を駆け上がった。序盤から行きっぷり良く加速すると、残り400メートルから1F11秒4の強烈な伸び。この日、坂路の1Fタイムでは最速のラップだ。ラストは左ムチ5発で闘魂注入すると、1F12秒0をマーク(全体4Fは51秒0)。見守った藤岡師も納得の表情で切りだした。

 「前半を我慢させて、思い通りの調教ができた。先週も時計(坂路4F49秒5)は出ているし、体の張りも素晴らしく良くなっている。文句なしの状態」

 デビューから5連勝を飾った逸材。昨年の高松宮記念当日は同じ舞台の岡崎特別に出走し、マークした勝ち時計はG1より0秒1遅かっただけだ。指揮官も「昨年のこの時期から、G1に出したいと思っていた」と振り返る。昨秋のスプリンターズSは賞金不足のため、補欠の1番手で出走できなかったが、ようやく念願の舞台にたどり着いた。

 前走のシルクロードS(5着)で初めて馬券圏外に敗れたが、内有利な特殊な馬場で大外(16番)枠は厳しかった。指揮官は「悪い条件が重なった。度外視したい」と前を向く。その後はG1舞台に絞って調整。「使い詰めでたまっていた疲れも取れた。間を空けたのがいい方に出ている」と仕上がりに太鼓判を押す。

 鞍上の勢いも魅力だ。新コンビの福永は先週の阪神大賞典→フラワーCと重賞連勝中。鞍上と藤岡厩舎のタッグは、土曜中山メーン・日経賞にも有力馬サウンズオブアースで参戦する。指揮官は「ジョッキーには今週も2つ勝つように頼んでいる」とニヤリ。福永も「ポテンシャルが高いのは間違いない。楽しみ」と力を込める。名スプリンターの父サクラバクシンオーから受け継いだDNAが、目を覚ます時が来た。

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2016年3月25日のニュース