【桜花賞】ハープスターまず1冠!最後方から17頭ブチ抜いた

[ 2014年4月14日 05:30 ]

桜花賞を制した川田騎乗のハープスター(18)

 歴史的名牝へまず1冠!!牝馬クラシック第1弾「第74回桜花賞」が13日、阪神競馬場で行われた。単勝1・2倍の圧倒的1番人気に推されたハープスター(牝3=松田博)が直線最後方から17頭をごぼう抜きする豪快な追い込みVを決め初のG1タイトルを手にした。終始大外を回しながら上がり3Fは驚異の32秒9をマーク。勝ちタイムの1分33秒3も桜花賞タイレコードだった。次走はオークスで牝馬2冠制覇を目指す。

【レース結果】

 桁違いの切れ味で17頭をまとめてねじ伏せた。直線、大外に進路を取ったハープスターがゴーサインに反応してグングン加速してくる。1頭、また1頭と前をかわして最後のターゲットはレッドリヴェール。昨年の2歳女王を首差で捉え、G1初制覇のゴールを駆け抜けた。単勝オッズは1・2倍。断然1番人気に応え、川田は安どの笑みを浮かべた。

 「無事にG1を獲ることができて本当にホッとしています。ゴールまでに全馬つかまえられると思っていたし、ヤバいと思った瞬間はなかったです。2歳女王は強かったけど最後は素晴らしい脚を使ってくれました」

 大外18番スタートから終始、外を回って刻んだ勝ち時計1分33秒3は10年の覇者アパパネに並ぶレースレコードタイ。阪神のコース改修後(07年以降)では桜花賞史上最速となる上がり3F32秒9は驚異的な数字と言っていい。川田は「そうじゃないと届かないですね」と驚き交じりの表情で振り返った。

 道中は逃げたフクノドリームが前半3Fで33秒8を刻む速い流れ。他馬の存在や位置取りは関係ない。これまで何度も言い続けたようにパートナーのリズムを最優先。人馬の呼吸が乱れるシーンは一切なく、最後方でじっと脚をためた。

 「休み明けを1回使ったことで精神面でガスが抜けて全体的にいい雰囲気。道中はリズム良くこなしてくれました」

 デビューしたのは昨年7月の中京。他に評判馬もいたが「僕の中ではどういう勝ち方をするか。それだけでした」と振り返る。昨年の阪神JF鼻差2着が唯一の敗戦。デビュー前から超一流の能力を感じ取っていたからこそ「あのレースを取り返すことはもうできない。負けて申し訳ない」と責任を背負い続けた。あれから約4カ月、悔しさだけが残った阪神マイルのGIで今度は最高の結果を出してみせた。

 「GI馬になれたので次のレースにも胸を張っていきたい。これまで1600メートルまでしか走っていないから未知な部分はあるけど、これだけの馬。こなしてくれると思っています」

 次走は2冠制覇が懸かるオークス(5月25日、東京)。順調なら秋は海を渡って凱旋門賞(10月5日、仏ロンシャン)に向かう。「一戦一戦、目の前のレースを勝ち切っていきたい」と川田。国内の、そして世界の大舞台へと視界は大きく開けている。

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