【エリザベス女王杯】池添師が一発におわすベルーガ

[ 2009年11月13日 07:27 ]

 【G1ドキュメント 12日=栗東】朝一番の調教を終え、後半の調教との間に坂田は厩舎回りをはじめた。目的はエリザベス女王杯で穴馬として評価が高まっているメイショウベルーガ。厩舎の前で池添師が真剣な表情で管理馬を見つめていた。

 「脚元や歩様をみて、何か起きてないかと思ってね。それによってメニューも変わるから」
 記者に話すときは、笑顔で実に柔和な口調だ。合間を縫って、質問に答えてくれた。まずは、豪快な差しきり勝ちの前走について。
 「強かったね。条件戦だし、やってくれるんじゃないかと思ってた。妙に注目されるようになったね」
 穴馬として注目されることに、喜び半分、戸惑い半分といった様子。その表情からは着実に力をつけてきたとの自信も感じられた。
 「追い切りを見ても頭の高い走り方だったのが低くなってきた。成長したね」
 新馬戦は12着。だが、能力の高さは早い時期から見抜いていた。初勝利はダートで、適性を見極めながらの日々。芝の大きいところを目指したいとローテーションを組んできた。
 「去年のこの時期は秋華賞に出したいと、無理して使ってきたので大変だった。そのことを思うと今年は全然違うよ」
 古馬として迎えた秋。3歳世代との激突が見どころとなる。師はレベルが高い世代と謙虚に話すも、最後にこう付け加えた。
 「一発がないことはないと思うよ」
 自慢の末脚で一気にG1での重賞初制覇を飾れるか。最後の最後まで予想で頭を悩ませる一頭になりそうだ。

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2009年11月13日のニュース