【2000年10月】Ｍｙ　Ｓｗｅｅｔ　Ｄａｒｌｉｎ’／矢井田瞳　“ダリ　ダリ～”で全国区

　★00年10月ランキング★
１　ＲＩＮＧ／Ｂ’ｚ
２　ＳＵＲＲＥＡＬ／浜崎あゆみ
３　サウダージ／ポルノグラフィティ
４　らいおんハート／ＳＭＡＰ
５　ＨＥＹ／福山雅治
６　ボーイフレンド／ａｉｋｏ
７　Ｍｙ　Ｓｗｅｅｔ　Ｄａｒｌｉｎ’／矢井田瞳
８　ＺＯＯ～愛をください～／蓮井朱夏
９　慎吾ママのおはロック／慎吾ママ
10　Ｓｉｍｐｌｙ　Ｗｏｎｄｅｒｆｕｌ／倉木麻衣
注目Ｔｕｒｅ　Ｌｏｖｅ　Ｓｔｏｒｙ，さよならのＫＩＳＳを忘れない／郷ひろみ・松田聖子
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【Ｍｙ　Ｓｗｅｅｔ　Ｄａｒｌｉｎ’／矢井田瞳】

　１０月４日発売、「ダリ　ダリ～」のフレーズが印象に残る１曲で、２２歳の女子大生シンガー矢井田瞳の名前は一躍全国区になった。

　インディーズ出身、メジャーデビュー２曲目の「Ｍｙ　Ｓｗｅｅｔ　Ｄａｒｌｉｎ’」が出身地の大阪を中心大ヒット。インディーズの頃から、ＦＭなどラジオを起爆剤にして人気が爆発したが、今回はテレビのＣＭソングとして流れたことから、関西以外はＣＤの順調な売り上げから火がついた。サビの部分の「ダリ　ダリ～」のインパクトは相当強かったようだ。

　メジャーデビューまで音楽を始めてわずか２年という超スピードだった。本格的に音楽を始めたのは関西大学に入学してから。大学の校舎の裏でギターを弾いている男性に目が留まった。「かっこいい」。それがすべてのスタート。その足で１万円を握りしめて楽器店に行き、フォークギターを購入。コードブックや音楽雑誌など手当たり次第読んで独学で勉強をした。

　もともと始めたら熱中しやすいタイプ。ギターを弾く人が必ずぶち当たるＦのマイナーコードも、指から出血しながらこれも独学でマスターした。
　音楽の楽しさが徐々に分かってきたが、自分の人生をこれに賭けていいものにかどうか迷いもあった。「夢って他人にベラベラしゃべると逃げていきそうで」と友人にも歌手になると話したことはなかった。

　それでも自作の曲がたまっていき、自分の中で人に聴いてもらえるというレベルに達したと判断した時、インディーズレーベルにデモテープを送った。ここからかなりのスピードで、メジャーデビュー、大ヒットへと続いていった。

　０５年にインディーズに戻り、生まれ育った大阪を拠点に活動。インタビューで「新幹線の“のぞみ”に乗っていたのが、“こだま”の各駅停車になった感じ」と、マイペースで“ヤイコ”にしかできない音楽を生み出している。