365日 あの頃ヒット曲ランキング 10月

【1981年10月】キッスは目にして!/“懐かし”バンド「ザ・ヴィーナス」CMでブレーク

[ 2011年10月1日 06:00 ]

 ★81年10月ランキング★
1 ギンギラギンにさりげなく/近藤真彦
2 風立ちぬ/松田聖子
3 ハイスクールララバイ/イモ欽トリオ
4 キッスは目にして!/ザ・ヴィーナス
5 少女人形/伊藤つかさ
6 みちのくひとり旅/山本譲二
7 守ってあげたい/松任谷由実
8 ふるさと/松山千春
9 ツッパリHigh School Rock’n Roll(試験編)/横浜銀蝿
10 鳥の詩/杉田かおる
注目サヨナラ模様/伊藤敏博
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【キッスは目にして!/ザ・ヴィーナス】

 原曲はあの偉大なる音楽家、ベートーベン。それをザ・ピーナッツが歌い、22年後に5人組のオールディーズバンドが、さらにアレンジを施してレコード売り上げ40万枚のヒット曲になった。

 「ロコモーション」「OH!キャロル」「かわいいベイビー」「ダイアナ」――50、60年代の名曲を歌う「ザ・ヴィーナス」。リードボーカルの紅一点、ポニーテールで両方の頬にできるエクボがチャームポイントだった、コニー・レインの歌声とオールディーズを愛する4人組の演奏で、ライブハウスはいつのまにかダンスパーティーのように。そんな懐かしさと新しさが同居したバンドがカネボウの秋の化粧品のCMソングとして歌ったのが「キッスは目にして!」。ベートーベンの「エリーゼのために」を編曲したものを、双子姉妹のザ・ピーナッツが「情熱の花」として歌ったのが59年(昭34)。今度は阿木燿子が新たに作詞しよみがえらせた。

 ボーカルのコニーをはじめ、バンドのメンバーは外国人の名前を名乗るも全員が日本人。子どもの頃には、郷ひろみと家が近所で郷の妹と友達だったコニー。は、バケーション」などのヒットで知られるコニー・フランシスにちなんで付けたものだった。

 歌手志望のコニーは、16歳でボーカルコンテストで入賞。一時スクールメイツに在籍し、アイドル歌手を目指していた。オールディーズには全く興味がなかったが、ヴィーナスに参加後に目覚めた。当初女性は3人いたが、「キッスは…」が売れるまでは、経済的に苦しくて次々脱退。コニーだけが、オールディーズの魅力から離れられず、デビュー4年後にヒット曲に巡り合った。

 コニーのトレードマークといえば、ポニーテールとフレアスカート。趣味が洋裁だったコニーは自分で生地を買ってきてはそれを縫って作り、ステージで着ていたこともしばしばあった。

 84年にヴィーナスは事実上解散。その後もコニーは音楽活動を続け、ヴィーナス当時の路線を引き継いでいる。

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