私のペンライトは2本だけだった──「紫陽花は降らない」仲ありす“ゼロからの光”を追いかけて

[ 2025年9月20日 15:00 ]

【画像・写真2枚目】「悔しかった日々に血が通って」──「紫陽花は降らない」仲ありす 感情の強弱で挑んだレコーディング(撮影・小河心優)
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 6人組アイドルグループ「紫陽花は降らない」(通称・あじふらい)の仲ありすが、スポニチ東京本社で単独インタビューに応じた。かつては進路に迷い、何もしていなかった日々。だが、あの日からすべてが動き出した。デビューから5カ月。現実の厳しさを突きつけられながらも、“ゼロからの光”を掴もうとする20歳がいる。(「推し面」取材班)

 4月26日、渋谷WWW Xでのデビューライブ。ステージに立った瞬間、ライトのまぶしさに客席の様子がつかめなかった。やがて目が慣れてくると、無数のペンライトが揺れているのが見えた。その海の中で、自分の色を探した。だが、見つからない。ようやく確認できたのは、わずか2本ほど。「多分…それくらいしかなかったと思います」。その現実が、胸に突き刺さった。

 グループは、アイドル経験者3人と未経験者3人で構成されている。会場には前グループ時代から応援していた経験者組のファンが目立ち、人気の差は歴然だった。デビューと同時に、残酷なスタートラインが引かれていた。

 けれど、それは同時に自分を見つめ直す瞬間でもあった。本当に、私は努力してきたのか?

 振り返ると、中学でも高校でもずっと誰かの力を借りていた。1年ほど前、高校卒業後に通った美容専門学校は、朝が苦手で中退した。当時19歳。大学へでも行こうかと考えていたが、何もせずに時間を浪費する日々が続いていた。

 そんな時にTikTokで偶然見かけたFRUITS ZIPPERに心を奪われた。気づいたら鎮西寿々歌を推していた。「ライブに通ううちに、自分も誰かを笑顔にできる存在になりたいと思うようになりました」

 明確な目標がなかった毎日の中で、5社のオーディションに挑戦し、自ら応募してたどり着いたのが「あじふらい」だった。歌もダンスも経験ゼロからの出発。「実は、アイドルになってから努力を始めたんです」と素直に語る。

 わかってはいても、人気の格差を突きつけられたら落ち込む。特典会では列の長さに差があり、SNSのフォロワー数や“いいね”の数も目に見えて違った。「そういう数字が目に入ると、悔しい思いは正直あります」

 それでも、今度は自分のために努力を続けた。似合うメイクを研究し、カラコンの色も試行錯誤。家に帰ったら、過去のライブ映像を見返し、レッスンで教わったことを復習。「どういう風に直したらいいのかが明確になっていく。それがやれるようになって、実際にライブでパフォーマンスできるようになるのって凄く楽しいんです」と前向きだ。

 何より、ライブのMCで声援が返ってきたときや、名前を呼んでもらえたとき、少しずつ気持ちはほぐれていった。「SNSでバズを狙うより、まずはステージで“いいな”と思ってもらえるように」。そう意識が変わってからは、迷わずパフォーマンスに集中できるようになった。

 変化は、身近なところにも現れている。最初はアイドル活動に懐疑的だった母も、ライブ後には「良かったよ」と声をかけてくれた。高校生の弟は理系肌で研究者を志しているが、「アイドルのプロデューサーって意外とアリかも」と笑って話すようになった。自分が変われば、周囲も変わっていく。その手応えが、何よりも大きな力になる。

 ペンライトが2本しかなかったあの日から、もうすぐ5カ月が経つ。ひとつずつ積み上げていけば、きっと夢に手が届く。ゼロからの光を信じて――。

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