福山雅治が歌う特攻隊員の恋文 映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」主題歌「想望」書き下ろし

[ 2023年9月27日 07:00 ]

映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の主題歌「想望」を書き下ろした福山雅治
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 歌手の福山雅治(54)が、映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(監督成田洋一、12月8日公開)の主題歌「想望」を歌う。福原遥(25)と水上恒司(24)のダブル主演で、終戦間際の1945年夏にタイムスリップした現代の女子高生と特攻隊員の男性の恋を描く物語。福山が書き下ろしたのは、特攻隊員から女子高生へ向けた恋文のような詞だ。

 汐見夏衛さんの同名小説の映像化で、主題歌は裏声を多用したバラード曲。♪好きなんだ 君をまだ好きなまま 帰らぬ旅へ行かなきゃ 永遠の旅へ――。成就することのない恋に落ちた2人に寄り添う一曲となった。

 長崎で生まれ、被爆2世であることを明かしている福山。戦争や平和について発信を続けており、製作側から主題歌の依頼を受けた。取材に応じた福山は、映画の印象を「良い意味で戦争を描きすぎてない。過酷な状況で、人が人を好きになったお話。ラブストーリーとして見ることができた」と明かした。

 制作前に特攻隊員が家族や恋人に残した手紙を読んだ。多く目にしたのは「君の幸せを願う」という言葉だ。「お国のために、ということだけでは飛び立てないと思う。家族、親、愛する人や子供のため。そうした人の未来のため。彼女を好きになったからこそ、彼は覚悟ができたと思う」と思いをはせた。

 曲のテーマに据えたのは「好きな人といる日常を大事にしたい」ということ。「彼が守りたかったのは彼女と過ごす日常。個人にとって世界というのは、好きな人と一緒にいる小さな世界のことなんですよね。手の届く範囲のことが世界で、自分が守れる範囲が世界」。それが壊されるのが戦争のある世界だ。
 ロシアのウクライナ侵攻など世界では今も戦争が続いている。「若い俳優の方々が心を込めて演じられた映画。日本や世界の未来を考える、小さな世界を大切にするきっかけになる作品だ」と話している。


 ≪“原点”は95年≫ 福山の最初の映画主題歌は、95年公開の「BIRTHDAY PRESENT」の主題歌「Message」だった。07年には「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」の主題歌「東京にもあったんだ」がヒット。来月6日公開のドキュメンタリー映画「アントニオ猪木をさがして」では、猪木さんの入場テーマ曲を新しくアレンジした「炎のファイター~Carry on the fighting spirit~」を主題歌としてプロデュースした。

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