池上彰氏 広島訪れた米国人の一言に驚き「公園だったところに原爆が落ちたと勘違いを」

[ 2022年8月7日 19:21 ]

池上彰氏
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 ジャーナリストの池上彰氏(71)が7日、日本テレビ系「真相報道バンキシャ!」(日曜後6・00)に広島市の平和記念公園から中継で生出演し、前日に原爆の日を迎えた現地で感じた思いを語った。

 長年、被爆地の取材を続ける池上氏はある時、広島で聞いた米国人観光客の言葉に驚いたという。「私も以前、広島を訪れたアメリカ人の言葉を聞いたことがありまして。“原爆を落とされたのが公園で良かったですね”と言ったんです。ここ、平和公園でしょう?公園だったところに原爆が落ちたと勘違いをしているんですね」と振り返った。

 池上氏は、公園のある中島町がかつて街一番の繁華街で、「大勢の人たちがここに住んでいた。映画館もあった。喫茶店もあった。あるいはお寺もあった」と説明した。「それが原爆によって全部なくなって、そこに平和公園を作ったんだということを知らない人が結構いるというのは、衝撃でしてね」。その証拠に、「実際この公園の地下を掘ると、住居の跡ですとか、道路だったり、生活用品などがいっぱい見つかっているんですね」とも話した。

 本や映像、ネットだけでは知り得ない事実が、現地で分かることがある。池上氏は「ここに来て見てもらう、知ってもらうということが大事なことなんだと思いますね」としみじみ語っていた。

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2022年8月7日のニュース