英作曲家のモンティ・ノーマン氏が死去 94歳 映画「007」のテーマ曲を作曲

[ 2022年7月12日 09:27 ]

2001年時のノーマン氏(AP)
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 映画「007シリーズ」で流れる「ジェームズ・ボンドのテーマ」などを手掛けた英国の作曲家モンティ・ノーマン氏が11日に死去。同氏の公式サイトが「短い闘病生活のあと11日に亡くなりました。彼の死をお伝えることは悲しいことです」として公表したもので、94歳だった。

 ユダヤ人の両親を持つノーマン氏は1928年4月4日にロンドンで生まれたが、本名はノーマンではなくノセロビッチ。16歳からギターを弾き始め、複数のバンドでボーカルを務めた。1950年代後半から作曲に専念。クリフ・リチャード、トミー・スティールらに楽曲を提供した。

 007シリーズの1作目となった1962年公開の「007/ドクター・ノオ(Dr No)」では、アルバート・R・ブロッコリ・プロデューサーに雇われてテーマ曲を製作。この曲は以降の24作品でも使用され、007シリーズを象徴する曲となった。

 AP通信によれば、このテーマ曲は映画製作にあたって同じく雇われていた作曲家、ジョン・バリー氏(2011年に77歳で死去)が編曲を担当して楽譜も製作。そのために同氏が作曲したと思われ、ノーマン氏は「バリー氏が作曲した」と報じたサンデー・タイムズ(1997年の記事)に対して訴訟を起こしたこともあった。

 この裁判では2001年に勝訴。ノーマン氏は3万ポンド(当時のレートで約520万円)の慰謝料を勝ち取っている。

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