金子恵美氏 障がいに立ち向かう心が勇気を与えてくれる

[ 2022年3月8日 09:33 ]

著者の西川氏(左)と金子氏
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 【金子恵美の見つけた新潟】現在、夫がコンサルティングの仕事をしていることは以前触れましたが、その一環で運送会社の経営改善支援をしています。

 ある日、「新潟でお世話になっていた運送会社さんとお話ができないかな。原油価格の高騰で苦しんでいる運送会社さんのお手伝いができるから」とのこと。そこで以前お世話になっていた三条市に本社のあるマルソーの渡辺喜彦会長に連絡し、その後、会長とご子息の雅之社長と東京でお会いすることになりました。

 その再会の場に同席されたのが、お孫さんの西川幹之佑さん(三条市出身)です。会長のお嬢さまのご子息で現在、大学1年生の幹之佑さんは、実は本を出しているんです。タイトルは「死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由」。この中で幹之佑さんは、自分の言葉で発達障害の内面について語っていて、病に悩む当人だけでなく、なぜトラブルを起こすのか分からずに悩んできた保護者にとっても役立つ内容となっています。

 幹之佑さんは、東京・麹町中に入学しましたが、当時の校長が「学校改革のカリスマ」と呼ばれる工藤勇一先生(現横浜創英中学・高校校長)。この工藤先生との出会いが幹之佑さんを変えたといいます。この本は工藤先生の教育を生徒側の視点から語ったものでもあり、教育関係者や保護者の間でも話題となっています。

 また、本自体にも工夫がされており、紙質やフォントは視覚過敏に配慮したデザインで、行間も広くて読みやすく、製本も通常よりよく開く作り。さらにカバーを外した本体の表紙には、幹之佑さんの中学時代の殴り書きを模したものがデザインされています。

 出版した時事通信社には、障がいのある当事者やそのご家族から、「感動して泣きながら一気に読んだ」「勇気づけられた」「前向きになれる」といった声が多数届いているとのこと。発売3週間で4刷と大きな反響があるそうです。

 私も拝読しましたが、当事者の本音からさまざまな気づきを得られました。大きな困難に立ち向かう幹之佑さんの前向きな心は、日本中に勇気を与えてくれることでしょう。皆さまの応援をよろしくお願いいたします。(コメンテーター)

 ◇金子 恵美(かねこ・めぐみ)1978年(昭53)2月27日生まれ、新潟県月潟村(現在の新潟市南区)出身の44歳。月潟小、月潟中、三条高を経て早大に進学。03年にはミス日本関東代表に選出された。07年から新潟市議会議員、10年から新潟県議会議員を経て12年に衆院議員となる。16年に総務政務官に就任。放送行政、IT行政、郵政を担当した。10年間の議員生活を経て、現在はテレビコメンテーターとしてフジテレビ「めざまし8」「Mr.サンデー」、CBC「ゴゴスマ」、読売テレビ「ウェークアップ」などで活躍中。

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