ウクライナ出身の政治学者グレンコ氏 橋下氏との討論振り返り「誤解のないように言っときますけど…」

[ 2022年3月4日 11:46 ]

フジテレビ社屋
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 ウクライナ出身の政治学者、グレンコ・アンドリー氏が4日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問が3日、ベラルーシで行われたロシアとの2度目の停戦交渉で、戦闘地域から一般市民を退避させる間、双方が一時的に交戦を停止することで合意したと記者団に明らかにしたことに言及した。

 交渉終了後にポドリャク氏は「期待していた成果はなかった」としつつ、近く双方が連絡手段を確保し、一般市民の退避ルート確保に協力することで一致したと述べた。停戦交渉に関しウクライナのゼレンスキー大統領は3日、テレビ中継方式で記者会見し継続の意思は示しつつ「妥協できない点もある」と述べ、難航を示唆。ロシアのプーチン大統領は「いかなる場合でも軍事作戦の目的を遂行する。停戦交渉を遅らせて時間を稼ごうという試みはウクライナにさらなる要求を突きつけることになる」と述べている。

 MCの谷原章介が「アンドリーさん、昨日、橋下(徹)さんと凄く白熱した議論でしたけれども、橋下さんは“逃げたい人はどんどん逃がしてあげた方がいい”。でもやっぱりウクライナの立場のアンドリーさんとしては、これは徹底抗戦しかないんだ。これはウクライナの人は引くに引けないんですよね?」と聞くと、アンドリー氏は「基本的にそうなんですけど、ただちょっと誤解のないように言っときますけど、昨日もちょっと言いましたが、今は全員が無理やりに武器を渡されて戦場に送られているわけではないんです。それがまず一つ。今、戦っているのは志願して戦っている人だけなんですね。二つ目は、誰も4000万人の総玉砕を想定しているわけでもありません」と説明。

 そして「今はまだ戦えるから戦っているという状態で、もし本当にどうしようもなくなってこれ以上の抵抗は犠牲が増えるだけで戦果につながる見込みが全くない場合は、苦しい判断をしなければならない場面も出て来るんですが、その時はもちろん排除しないんですね」と言い、「ただ現時点で少なくとも食い止められているし、またロシアに対する世界の目が厳しいわけですから、どんどんロシアに対する制裁が強くなっていく一方、その状態でロシアを疲弊させるチャンスでもあるんですね。逆にウクライナはこの時点で降伏したら、世界が今実施した制裁は残るんでしょうけど、これ以上のさらなる措置を実施する動きも鈍ってくる可能性があるんですね。それは最終的に、ロシアはこういう野蛮な侵略戦争を起こしても代償を支払わないということにもつながるんですね。なので、まだ食い止められるうちは戦おうという判断なので、誰も国民の総玉砕を目指しているわけではありません。このあたりはご理解いただきたいです」と話した。

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2022年3月4日のニュース