フジ「水曜NEXT」新鉱脈発掘の場に!“先撮りひな壇映像&小峠1人ツッコミ”に続くカオス企画再び?

[ 2021年12月1日 21:00 ]

11月24日深夜に放送された「水曜NEXT!」の超異色企画「ここにタイトルを入力」。事前に別収録されたひな壇5人の映像が流れる実物大モニターにツッコミを入れ続けるバイきんぐ・小峠英二(左)(C)フジテレビ
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 フジテレビのバラエティー深夜チャレンジ枠「水曜NEXT!」(水曜深夜0・25)は、昨年10月のスタートから1年。ゴールデン帯(午後7~10時)進出の企画も生まれるなど、新たな“鉱脈”発掘の場となっている。先週11月24日深夜には、事前に別収録したひな壇5人のボケVTRに対してMCのバイきんぐ・小峠英二(45)が1人、生のリアクションがない中、延々とツッコミを入れ続けるという史上最も“カオスな企画”が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 「水曜NEXT!」は若手ディレクターらによるバラエティーの“実験枠”。基本的に1企画を前後編として2週連続オンエア。昨年11月深夜の「トークイーンズ」が今年3月と10月に、今年5~6月深夜の「日本一めんどくせぇ料理店」が「サンドの日本一めんどくさ~い料理店」として今年10月に、今年6~7月深夜の「かまいまち」が今年10月にゴールデン帯(午後7~10時)に進出した。

 前回の「ここにタイトルを入力」は番組通算26企画目。「ここにタイトルを入力」には企画の自由度を込めた。企画・演出を手掛けた原田和実ディレクター(D)は入社2年目。「水曜NEXT!」最年少演出、自身としても演出デビュー作となった。

 MCは小峠、出演者(ひな壇)は三四郎・小宮浩信(38)相田周二(38)、シソンヌ・長谷川忍(43)、3時のヒロイン・福田麻貴(33)、ゆりやんレトリィバァ(31)。EPG(電子番組表)には「バイきんぐ小峠英二と若手人気芸人が深夜に超“グダグダ”な気分でゆるーく語り合うトークバラエティー」と紹介されていたが、大きな仕掛けが隠されていた。

 番組冒頭、収録直前の小峠に原田Dが企画を説明。「ちょっと言うの忘れちゃったんですけど、実は小峠さんが忙しすぎて、ひな壇の演者さんと収録の日程が合わなかったんですよ。なので、とりあえず、ひな壇の部分だけ先に撮っちゃったので。とりあえず1回見ていただければ分かると思うので。(スタジオに)行っていただければ」。「ん?」「はぁ」と困惑気味の小峠がスタジオに入ると、ひな壇5人が映った巨大モニターがあり、苦笑を浮かべるしかない。

 5日前、不在の小峠がいることを想像し、ひな壇部分を先撮り。その映像をひな壇実寸大のモニターに流し、小峠のMC部分を収録。別々に収録しても「基本、台本通りの流れになっているので」(原田D)、小峠とひな壇5人のやり取りがかみ合い、トークバラエティー「バイきんぐ小峠の今夜もグタグタ気分」が違和感なく成り立つというのだが…。「今回、僕の中では、ひな壇の映像というのがタイムカプセルみたいなイメージ。そのタイムカプセルの映像が未来のMCに託されるという“時間もの”で作れないかな、と考えました」(原田D)。収録時間は約50分。スタジオに1人の小峠は、モニターにツッコミを入れ続ける“羽目”になり、ツッコミの名手をして「ここ最近の収録で群を抜いてしんどかったです。この世の終わりのような収録でした」と言わしめた。

 フジテレビ第二制作部の濱野貴敏氏(部長職企画担当)は「最初は正直、『何だこれ?』とよく分かりませんでした(笑)。何回も企画書を読み込み、他のスタッフたちと一緒に話し合っていく中で『面白いんじゃないか』と。『見たことのない企画だから、やらせてあげたい』というポジティブな思いが我々の中にも強まっていきました。怖いもの見たさというのもありました。彼の企画は5本ほどあったのですが、どれも人とちょっと違うというか、引っ掛かるものがあるというか、他のバラエティーの企画書とは毛色が違うというところがあり、気になるものが多かったです」と原田D企画への印象。

 「そういう企画をトライできるのも、この『水曜NEXT!』枠の良さですし、こう言っては何ですが『思いっきりやって失敗してもいいよ』というくらいの思い。三振するかもしれませんが、うまくいってもいかなくても、いろいろなディレクターの刺激にもなると思っています。『トークイーンズ』『かまいまち』など、ゴールデン帯に進出する番組も出てきましたので、少しずつ結果が出てきたかな、と。若手ディレクターを中心にした企画開発の枠で、一度募集をすると企画書が100本以上集まるくらい『トライしたい』というディレクターたちが多く、実力を試す良い場になっているかな、と思います」

 今夜も原田Dによる「ここにタイトルを入力」後編。今度は一転、「バカリズムの恋のお悩み解決TV」。MCのバカリズム(45)、出演者の小峠、長谷川、福田、四千頭身・都築拓紀(24)、ザ・マミィ酒井貴士(30)が一般の方の恋の悩みに全力回答…と説明されているが、額面通りには受け取れない。今度は何が仕掛けられているのか?

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2021年12月1日のニュース