「おかえりモネ」耕治、自分の無力さに涙 親友・新次と決裂…龍己“漁師の本質”説く

[ 2021年7月7日 08:15 ]

連続テレビ小説「おかえりモネ」第38話。親友・新次を救えず、涙する耕治(内野聖陽)(C)NHK
Photo By 提供写真

 女優の清原果耶(19)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は7日、第38話が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 朝ドラ通算104作目。清原とタッグを組んだNHK「透明なゆりかご」やテレビ東京「きのう何食べた?」などで知られる安達奈緒子氏が手掛けるオリジナル作品。朝ドラ脚本初挑戦となった。タイトルにある「モネ」は主人公・永浦百音(ももね)の愛称。1995年に宮城県気仙沼市に生まれ、森の町・登米(とめ)で青春を送るヒロイン・百音が気象予報士の資格を取得し、上京。積み重ねた経験や身につけた技術を生かし、故郷の役に立ちたいと奮闘する姿を描く。

 銀行員の耕治(内野聖陽)が資金繰りをサポートし、1億2800万円をかけて新しく造った新次(浅野忠信)の船は被災。第38話は東日本大震災から数カ月後の2011年10月。耕治は新次に「とにかく、おまえ船を買え。買うために船乗って、金を稼げ」「船、持てよ、もう一度。おまえには船が似合うよ」と銀行員として融資をサポート。しかし、新次は2年前に友人の飲食店の開店資金として借金したことを隠しており、融資は通らず。

 みやぎ銀行の廊下。新次は「自分の船でなきゃ、何も埋められねぇんだよ。だいたい、おまえが船を持てって言ったんだろ?何だよ。(融資は)ダメなのか?」と問い詰めたが、耕治は「すまん」。親友の間には深い溝が生まれた。

 永浦家の茶の間。龍己(藤竜也)は「おめぇ、もう、あれだ。下手に手出すのやめろ。億超える借金残して、新しい船、流されて。あの時点で新次はお手上げなんだよ」と忠告。耕治は「せめて住むとこぐらい、ここに住ませてもいいだろ?新次と亮、2人なら、ここで。向こうの部屋、使わせてもいいし」と何とか新次を救う道を探るが、龍己は「おめぇは漁師ってものが分かってねぇな!意地で生きてんだよ、漁師は。そこまで、つぶすな」――。耕治は「じゃあ、オレは、あとアイツに何をしてやれんだよ…。何も失くしてねぇオレは、何ができんだ…」と無力感にさいなまれ、涙した。

 SNS上には「龍己じいちゃんの言葉が重い」「ここにも『何もできなかった自分』を責める人がいる」「朝ドラにあるまじき重厚な男たちの演技が凄い」「りょーちんがモネの手助けを断ったのも、漁師の意地もあるか」「今日は神回だと思う。昨日以上に泣いた」「少しずつ明らかになってくる一人ひとりの心の傷が深すぎる」「朝から泣きました…何も失くしていないことは罪じゃないのに、失くした人の前では罪のように思ってしまう心情はあまりに悲痛で言葉も出ません…内野聖陽さんと浅野忠信さんの言葉ひとつひとつ、表情ひとつひとつに心が震えました。素晴らしい名演でした」「あのタイミングで縄跳び5分で、って電話くれた菅波先生のおかげで救われたなぁ」などの声が相次いだ。

続きを表示

2021年7月7日のニュース