橋下徹氏 五輪開催の基準示さぬ政府に「絶対にできない基準くらいは言って、頑張っていきましょうねって」

[ 2021年6月13日 14:15 ]

橋下徹氏
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 元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(51)が13日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が開催による感染拡大を懸念し警鐘を鳴らし続ける中、政府が東京五輪・パラリンピック開催が可能となる具体的な基準を示さないことに言及した。

 菅義偉首相は7日の参院決算委員会で、野党から何度も基準を示すよう求められたが、「国民の命と健康を守るのが首相たる私の仕事で、開催の前提だ」などと繰り返し、立憲民主党の水岡俊一氏から「前提が崩れた時に中止の選択肢を取れるのか」と追及されると、「私自身は主催者ではない」とこれまでと同様、かわした。

 橋下氏は「菅政権の1番の国民の納得を得られていない原因は、専門家の皆さんの議論を踏まえてオープンにすること」と指摘し「尾身さんの意見に反対の意見もあると思うんです。でもそれを表でやらずに僕ら報道で見る限り、“尾身さんの意見は無視しろ”だとか“五輪の開催の是非については権限がないんだから言うな”とかそういう声ばっかりがいろいろな所から聞こえてきて不信感が増長されるんで、これは表で尾身さんの意見もあるけれども、これに反対する学者の意見もいっぱいあるわけですよ。無観客でやればそんなに実施した場合とあんまり感染の状況は変わらないとかいろんな意見があるわけですから表でやってもらいたい」と自身の思いを述べた。

 そして「こういう場合はやらないでしょっていうラインがあると思う。感染者数の増え方とか病床のひっ迫率とか。そこを何にも出さずにバッハさんと同じようにとにかくやるやるって言うだけではモヤモヤ感が払しょくしないと思うんですよね」とし、「僕らもばかじゃないんで、政府与党は基準を示してしまうと手足縛られてしまうから、フリーハンドを得ておくために絶対に基準を言わないと、そういうふうに感じてしまう。絶対できないラインはあるはずなんで、そこの基準くらいは言って、そうならないようにみんな頑張っていきましょうねっていうのが政治のメッセージだと思う」と自身の考えを述べた。そして「国民の営業の自由を止める状況で五輪をやるというのはないですよね。飲食店から何からいろんなところの営業を止めておいて、片やこっち側で五輪ってこれだけは絶対にやめてもらいたい。やるんだったら両方とも国民の営業も認めるべき」と強調した。

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2021年6月13日のニュース