アニメ「東京BABYLON 2021」制作中止 さらに模倣盗用が判明し謝罪 新たな制作体制で再出発

[ 2021年3月29日 10:25 ]

 デザイン模倣問題のため、今年4月の放送予定が延期になっていたテレビアニメ「東京BABYLON 2021」の現プロジェクトが制作中止になった。29日、公式サイトで発表された。さらに「多数の模倣盗用」が判明し「現制作会社との信頼関係の欠如により制作続行は不可能と判断」。全く新たな制作体制で再出発するとし、ファンに謝罪した。

 女性漫画家集団「CLAMP」の初期の名作で、1990~93年の連載から約30年の時を経てアニメ化されるとあり、話題を呼んでいた。陰陽師の主人公・皇昴流が怪奇現象や霊的事件に挑み、アニメは2021年の東京が舞台に。皇昴流役に蒼井翔太、昴流の双子の姉・皇北都役に水樹奈々、暗殺集団「桜塚護(さくらづかもり)」の跡取り息子・桜塚星史郎役に梅原裕一郎とキャストも決定していた。

 昨年11月19日にオンライン制作発表を行ったが、新ビジュアルとキャラクター設定イラストの衣装に、著作権を有しない既存のデザインを使用。皇昴流の「陰陽師の装束」、皇北都の「黒のジャケット及びピンクのドレス」について、翌20日に視聴者から指摘があり、模倣が判明した。昨年12月に放送延期を発表していた。

 「TVアニメ『東京BABYLON 2021』に関する重要なご報告」と題した発表は以下の通り。

 TVアニメ「東京BABYLON 2021」に関しまして、ご報告をさせて頂きます。

 過日、アニメーション制作会社によります【模倣盗用】が発覚した後、コンプライアンスを順守し二度と同様の事態を発生させないように、委員会として全てのプロダクトの見直しを行って参りました。その結果、残念ながらご指摘を受けましたキャラクターの衣装設定2点以外にも、多数の模倣盗用があることが判明いたしました。

 制作会社に対して管理不行届きでありましたこと、製作委員会一同、深くお詫び申し上げます。

 製作委員会内で協議を重ねました結果、現制作会社との信頼関係の欠如により制作続行は不可能と判断し、【東京BABYLON 2021】プロジェクトは制作中止とさせて頂きます。その上で、改めてCLAMP先生、製作委員会にて協議の上、全く新たな制作体制で再出発させて頂くこととなりました。

 このような御報告になりますこと、CLAMP先生、原作「東京BABYLON」を愛する皆さま、「東京BABYLON 2021」にご期待下さり、応援して下さっている皆さま、ご出演頂きましたキャストの皆さま、また本作品にお力添えを頂いているすべての関係者の皆さまに、心より深くお詫び申し上げます。

 CLAMP先生の【東京BABYLON】という大切な作品を、ファンの皆様が心より楽しんで頂けるように新たな体制で一日も早く作品をお届けできますよう、必ずや誠心誠意、製作委員会として努力してまいります。何卒引き続きの応援を頂戴できますように、心よりお願い申し上げます。

 TOKYO BABYLON 2021 PROJECT一同

続きを表示

2021年3月29日のニュース