キンコン西野、電撃退社の裏側…吉本上層部の逆鱗に触れたサロンでの“事実と異なる内容”

[ 2021年1月31日 05:31 ]

記者からの質問に答える「キングコング」の西野
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 吉本興業は30日、お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣(40)とのマネジメント契約を終了したことを発表した。西野が原作・製作総指揮を務める公開中のアニメ映画「えんとつ町のプペル」の宣伝を巡り、不満を募らせた西野側と吉本側で退社も含めた話し合いが持たれていた。関係者によると、西野側の主張に、吉本側が容認しがたい見解の相違があったという。

 西野は27日に自身のツイッターで「退社する可能性も含めて、吉本興業と慎重に話し合いを進めています」とつぶやき、騒動になっていた。その後、わずか3日での電撃退社。契約終了を発表した吉本興業は「ホームページの発表が全てです。これ以上、お答えすることはありません」とした。

 関係者によると、騒動のきっかけは西野がツイッターに公開した自身の個人会社のスタッフと、吉本のマネジャーとのLINE画像だった。西野は吉本のマネジャーの対応遅れなどに不満を募らせ「連日走り回ってくださっている吉本興業外部のスタッフさんに対しての吉本興業の対応がナメ腐っていたので、会社ごとガン詰めしました。しっかりしろ!」などと投稿。公開した画像はマネジャーの名前が特定できる状態で、ネット上では問題視する声が上がっていた。

 実は吉本側が契約終了を決断した理由は、西野が運営するオンラインサロンの会員約7万人に配信したメッセージにあった。マネジャーの人格に言及したり、マネジャーがすぐ異動することで育たないなど吉本側への不満をつづったもので、内容に少なからず事実誤認があったという。

 テレビ局関係者はその内情を明かす。「サロンのメッセージには事実と異なることも書かれていた。それで上層部の逆鱗(げきりん)に触れたと聞いています。吉本としては頑張っている社員やほかの芸人を守るためにも決断した。今まで吉本批判も許されてきただけに西野さんにとって“退社通告”は寝耳に水だったんじゃないですかね」。西野にこの日、吉本側から契約終了を通告され、最終的に双方合意で退社が決まったという。

 「ディズニーを超える」と公言する西野の映画ヒットへの思いは強く、実行力抜群と評判の個人会社の敏腕スタッフが中心となり「…プペル」の動員増の施策をけん引。吉本側も西野の熱量に応えるべく努力を尽くしていた。ただ、配給会社スタッフは「吉本の社員に西野さんが深夜1時以降に電話し、すぐ出ないと機嫌を損ねるなど、過重労働になっていた面があると聞いた」と話した。

 この日、都内で映画観賞会に参加した西野は本紙などの取材に応じ、円満退社を強調。「吉本興業には感謝しかない。吉本がなければ今の自分はない」と頭を下げた。いきすぎたツイッターが呼び込んだ結末。“夢多き天才”は独りで我が道を進むことになった。

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