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「ねぇねぇ。いつ死ぬの?」…木村花さん中傷、20代男を侮辱容疑で書類送検へ

[ 2020年12月17日 05:30 ]

5月23日に死去した女子プロレスラーの木村花さん
Photo By スポニチ

 フジテレビの人気番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さん=当時(22)=がSNSで誹謗(ひぼう)中傷された後に死去した問題で、警視庁はツイッターで中傷する投稿を繰り返したとして、侮辱容疑で、大阪府箕面市の20代の男性を近く書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で16日、分かった。

 捜査関係者によると、男性は5月中旬ごろ、木村さんのツイッターの投稿に対し「生きてる価値あるのかね」「ねぇねぇ。いつ死ぬの?」などと匿名で複数回書き込み、木村さんを公の場で侮辱した疑い。警視庁の任意聴取に容疑を認め「番組で男性に暴力を振るっているシーンを見て、仕返ししたいと思った」と供述。6月、木村さんの遺族に謝罪のメールを送信した。

 木村さんは「テラスハウス」内で衣装を洗濯した同居男性に憤って詰め寄る場面が放送された後、視聴者からの中傷が集中。今年5月23日、都内の自宅マンションで倒れているのが見つかり、死亡が確認された。遺書のようなメモ数枚が近くにあった。警視庁は状況から木村さんが自殺したとみている。

 SNSで被害者が死に追い込まれるほどの誹謗中傷は「指殺人」として深刻な社会問題になっている。警視庁は11月下旬に遺族が告訴状を提出したことを受け捜査。木村さんが亡くなるまでの約2カ月間について復元ソフトなどを使い、好意的なものを含め約1200件(約600アカウント)の書き込みを確認。このうち誹謗中傷を含む書き込みは約200アカウント、約300件だった。男性は騒動後に自らの書き込みを削除していたが、木村さんのスマートフォンに書き込みが画面保存されており、特定につながった。

 警視庁は名誉毀損(きそん)の疑いも視野に入れたが、内容が抽象的で同罪成立に必要な「事実の摘示」は確認できず、侮辱容疑に切り替えた。侮辱罪は「1万円未満の科料」や1日以上30日未満の拘留となる。

 木村さんの母響子さん(43)はこの日夜、ツイッターを更新。「加害者の特定や誹謗中傷はされないようにお願いします。法律できちんと裁いていただきますので、それ以外のことは望んでおりません」とし「加害者が次の“被害者”になる悲しい連鎖は、花も望んでいないはずです」と呼び掛けた。

 ▼元大阪地検検事の亀井正貴弁護士 今回立件されたうちの「生きてる価値あるのかね」は社会的評価を下げた軽蔑にあたると言え、立件は妥当ではないか。「いつ死ぬの?」も一定の恐怖感を与えるという側面もあり、理論的には成立する。単に「死ね」と言う場合も同様。「○○だから、いつ死ぬの?」などと、社会的評価にかかわる「○○」の部分があれば成立する可能性はさらに高まる。「ばか」「アホ」「能なし」の類も社会的評価の観点から理論的に成立する可能性が高い。抽象的な中傷でも該当するとされる侮辱罪は理論的に成立する範囲が広い。適用をあまり広げると、表現の自由との問題も出てくるだろう。

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