「半沢直樹」第3話から片岡愛之助“怪演”オネエ口調の黒崎が登場「随分とおイタしているんじゃないの?」

[ 2020年7月26日 22:15 ]

日曜劇場「半沢直樹」に第3話から登場する黒崎駿一役の片岡愛之助(C)TBS
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 歌舞伎俳優の片岡愛之助(48)がTBS日曜劇場「半沢直樹」(日曜後9・00)の7年ぶり続編に第3話(8月2日)から登場することが26日、次回予告で明らかになった。当たり役となったオネエ口調の黒崎駿一を前シリーズに引き続き演じる。

 次回予告には「因縁の相手、襲来!!」のテロップと半沢への「随分とおイタしているんじゃないの?」の台詞。オネエ口調は健在だ。

 前作はベストセラー作家・池井戸潤氏(57)の「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」が原作。2013年7月期に放送され、東京中央銀行のバンカー・半沢(堺)が行内の数々の不正を暴く逆転劇を痛快に描き、視聴者の心をわしづかみにした。最終回の平均視聴率は平成ドラマ1位となる42・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークし、社会現象に。決め台詞の「倍返し」は新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれた。

 新シリーズは「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」が原作。半沢は大和田常務(香川照之)の不正を暴き“倍返し”したものの、子会社の東京セントラル証券へ出向。営業企画部長として赴任後、半沢に巻き起こる事件を描く。前半は株式取得に1500億円以上かかる大手IT企業による敵対的買収をめぐり、半沢が東京中央銀行と対立。後半は航空会社の経営再建をめぐるストーリーとなる。

 愛之助演じる黒崎は、旧大蔵省銀行局出身の切れ者エリート。前作前半は大阪国税局統括官として、舞台が東京に移った後半と金融庁検査局主任検査官として半沢の前に立ちはだかったが、2度も苦杯。プライドが高く神経質、なぜかオネエ口調。激高すると部下の急所をつかむという個性的なキャラクターは、大きなインパクトを残した。

 前シリーズは、10年に出演したTBS開局60周年記念ドラマ「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」の演出・福澤克雄監督(56)から黒崎役のオファー。役作りは手探りだったが、そばにいる弟子の片岡愛一朗(47)がヒントになった。

 「女形なので、普段から物腰や言葉遣いが柔らかいんです。そこをデフォルメしていけばいいんじゃないか、と。歌舞伎の役もそうじゃないですか。登場した瞬間に、その人がお殿様なのか、武士なのか、町人なのか、しゃべらなくても分かるように、いかにデフォルメして“らしさ”を見せるか。黒崎のようなエリートが常日頃、ナヨナヨしていたら組織のトップには立てないので、『何かの瞬間にオネエ口調が出るんじゃないですかね』みたいな話をジャイさん(福澤監督の愛称)にしまして。そこからジャイさんと一緒に、この役を作っていきました」

 前作を「片岡愛之助という存在を世に知らしめてくれたドラマ」と“転機”の1つと位置付ける。

 「僕は舞台の人間ですから、歌舞伎のお客さまは知ってくださっていますが、世間的には片岡愛之助という人間を知らない人の方が圧倒的に多かったと思います。それが、この『半沢直樹』というドラマで、多くの皆さんに僕の存在を知っていただけたんじゃないですかね。あくまでお芝居なんですが、最初は会う方会う方、『愛之助さんは普段もオネエ口調なんですか?』が第一声で。いやもう、本当に凄い影響力なんだと思いました。今も街行く人に声を掛けていただくことがあります」

 今作のキーワードの1つになっている、まさに「恩返し」になりそうだ。

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2020年7月26日のニュース