堀川とんこう氏死去…「岸辺のアルバム」など多くのドラマプロデュース

[ 2020年4月4日 05:30 ]

死去した堀川とんこうさん
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 「岸辺のアルバム」など数多くのドラマを手掛けたテレビプロデューサーで演出家の堀川とんこう(ほりかわ・とんこう、本名敦厚=あつたか)さんが3月28日、肺がんのため神奈川県湯河原町の自宅で死去した。82歳。群馬県出身。葬儀は近親者で行った。喪主は妻で脚本家の高木凛(たかぎ・りん、本名堀川光子=ほりかわ・みつこ)さん。

 1961年に東京放送(TBS)入社。家族の崩壊を描いた77年「岸辺のアルバム」をはじめ、「グッドバイ・ママ」、竹下景子(66)がソープ嬢役を演じ話題となった「モモ子シリーズ」などのドラマをプロデュース、監督した。

 山田太一さんや市川森一さんら実力派の脚本家を起用し、時代を色濃く映し出した作風でドラマブームの一翼を担った。95年「父系の指」でギャラクシー賞大賞を受賞している。97年に退社し、01年に映画「千年の恋 ひかる源氏物語」では監督を務めた。著書に「ずっとドラマを作ってきた」などがある。

 《感謝しきれない、竹下景子しのぶ》竹下は堀川さんの悲報を受け「今年の年賀状に体調があまり優れないというニュアンスのことが書かれていて…。こんなにも早くお別れすることになるとは」と声を落とした。82年「十二年間の嘘~乳と蜜の流れる地よ~」にソープ嬢・モモ子役で起用され、97年まで8作を数える人気シリーズとなった。当時は「お嫁さんにしたい女優No・1」といわれていたが「これをやらなければ、私は優等生のキャッチコピーから逃れられない。願ってもない出合いでした」と振り返る。そして「堀川さんのおかげで、私は女優になれた。感謝してもしきれません」としのんだ。

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