北川悦吏子氏「アナザースカイ」に感謝 原点イタリアで「初心」ロンバケ&半青秘話も

[ 2019年1月18日 12:00 ]

日本テレビ「アナザースカイ」でイタリアを訪れた北川悦吏子氏
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 NHK連続テレビ小説に初挑戦した「半分、青い。」(昨年4〜9月)が反響を呼んだ脚本家の北川悦吏子氏(57)が18日放送の日本テレビ「アナザースカイ」(金曜後11・00)でイタリアを訪れた。紀行番組への出演は初。創作の出発点となったイタリアで、1990年代ドラマの金字塔「ロングバケーション」や「半分、青い。」の執筆秘話が明かされるとあり、話題を呼びそうだ。

 昨年11月下旬に4日間のロケ。ベネチア、ベローナ、ローマ郊外の小さな街アルテーナを巡った。14歳の時に衝撃を受けた映画「ロミオとジュリエット」(監督フランコ・ゼフィレッリ、ロミオ=レナード・ホワイティング、ジュリエット=オリビア・ハッセー)の舞台がベローナで、イタリアは北川作品の“原点”。フジテレビ「素顔のままで」「ロングバケーション」「空から降る一億の星」やTBS「愛していると言ってくれ」「ビューティフルライフ」「オレンジデイズ」など数々の名作を生み“ラブストーリーの神様”と呼ばれるヒットメーカー・北川氏の創作の根底に流れている“思い”をはじめ、「ロンバケ」「半分、青い。」の執筆秘話、難病(炎症性腸疾患、聴神経腫瘍)との闘いが語られる。また、テレビ初登場の娘が母の素顔を明かす。

 10年前も「アナザースカイ」から出演オファーを受け、飛行機のチケットまで押さえたが、入院して旅は幻に。北川氏は「今回も同じディレクターさんが声を掛けてくれたので『なんてチャレンジャー。また入院したら、どうするんだろう』と思いながらも、受けることにしました。私としては賭けでした。ダルマを買ってきて、目を入れたくらいに。無事に行って帰ってこられ、ダルマの両目が入りました。10年前に入院してドタキャンした私に、またお話をくれた『アナザースカイ』の太っ腹に感謝しています」と謝意を表した。

 今回も「半分、青い。」を脱稿した後に入院し、その1カ月半後の出発だった。「主治医は、長い長い手紙をイタリアの医師宛に書きました。ベネチア、ベローナ、行く先々で、あらかじめ病院を探しておいてくれたスタッフに感謝しています。どのロケ場所の地図にも赤い星の付いている場所があって、それは病院のマークでした」と明かした。

 「イタリアの街は本当に素敵で、楽しかったです。自分のラブストーリーの源となっているゼフィレッリ監督、オリビア・ハッセーの『ロミオとジュリエット』のルーツを辿る旅でした。50年前、1968年の映画ですが、リバイバルで見て忘れられません。その現場に行くことで、自分が初心に戻れた気がしました。映画が撮られた時の熱が伝わってくる気がしたのです。そして、娘を連れていけたのも、よかったです。仕事場に娘がいるのは不思議な体験でしたが、娘がロケのスチール写真を撮っています」と貴重な時間を振り返り「物を書いても大きくなっていけますが、こういう経験もまた、人を豊かにすると思っています」と語った。

 「4日間がっつり撮られたので、割と自分の本音が言えたような気がします。なぜ物を書くのか、そして『ロミオとジュリエット』『ロングバケーション』『半分、青い。』、3つの作品の共通点を自分で見つけました」。『半分、青い。』もヒロイン・鈴愛(永野芽郁)と幼なじみ・律(佐藤健)の40年にわたるラブストーリー。北川氏の出した“答え”が注目される。

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