神戸新開地・喜楽館が開場 桂文枝「落語をするにはピッタリの寄席になりました」

[ 2018年7月11日 16:05 ]

自身の筆による「喜」の字を背に、神戸新開地・喜楽館への思いを語る桂文枝
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 上方落語を毎日上演する定席の演芸場、神戸新開地・喜楽館が11日、神戸市内に開場し、上方落語協会前会長で名誉館長の桂文枝(74)らが開館パレードや公演に登場した。“東の浅草、西の新開地”。かつてそう並び称された西日本一の繁華街に、1976年に閉館した神戸松竹座以来42年ぶりの常設の演芸場が復活した。

 文枝は同館の名称の公募時、不倫関係と週刊誌で報道された女性に自身が希望する「喜楽館」で応募させた不正疑惑についてはこの日も語らず。ただ、4年がかりでの完成に、「ここに来るまで紆余曲折、撤退話もありました。色んなことがありましたが、落語をするにはピッタリの寄席になりました」と胸を張り、2003年から8期務めた会長職を笑福亭仁智(65)に譲ったことで「これからの落語家人生の全てを捧げたい」とその発展に尽力する意気込みを語った。

 高座の頭上には自らしたためた「喜」が飾られた。「落語が右肩上がりで伸びていくように」との思いを込めて筆を執ったと回想。昼席では自身の創作落語「涙をこらえてカラオケを」を口演した。

 この日、横浜市では桂歌丸さんのお別れの会が開催された。昨年3月、大阪市内での自らの芸能生活50周年記念の落語会には、酸素吸入器につながるチューブを鼻に装着して出演してもらった。

 文枝はお別れの会に出席できないため9日の通夜に参列。「歌丸師匠から元気をいただいた。頑張れよと励まされたよう」と声を詰まらせながら、感謝の思いを語った。また西日本豪雨の被災地に対しても「笑っている場合じゃないかもしれないが、お役に立てることができれば」とコメントした。

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2018年7月11日のニュース