藤井七段、気分一新?髪切って順位戦C級1組初戦に臨む

[ 2018年7月3日 11:53 ]

順位戦C級1組で豊川孝弘七段(奥)と対戦する藤井聡太七段。気分一新のためか、髪を少し短くカットして報道陣の前に姿をみせ、珍しくえり足を乱したまま、盤の前に腰を下ろした
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 将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(15)が3日、大阪市内の関西将棋会館で行われた順位戦C級1組で豊川孝弘七段(51)と対戦している。

 順位戦は1年を通して戦うリーグ戦。藤井は昨年度、所属していた同2組を10勝0敗で終え、史上6人目となる初参加での「全勝1期抜け」を達成。この日は今年度に昇級した1組の初戦となる。

 先月29日の竜王戦決勝トーナメント2回戦で敗れ、高校進学後10局目で初黒星(未放映のテレビ対局を除く)を喫してから初めての対局。気分一新のためか、髪を少し短くカットして報道陣の前に姿をみせ、珍しくえり足を乱したまま、盤の前に腰を下ろした。

 1組には39人が参加して1人が10局指し、成績上位2人だけが来年度、B級2組に昇級できる。勝敗数が同じ場合、前期成績などを元にして設定されている同組内の順位が上の者が昇級する。昇級したばかりで39人中31位の藤井が2期連続の1期抜けを果たすには、全勝もしくはそれに近い成績が必要となる。

 藤井が同組、B級2組、同1組をすべて1期で抜け、さらに最上位リーグであるA級で優勝して名人(現タイトルホルダーは佐藤天彦名人)への挑戦権を獲得とすれば、それは21年度。さらに名人になるには翌22年度に行われる7番勝負において4勝するのが最短コースで、8つあるタイトル戦の中でも最も長く、そして険しい道のりが待っている。

 本来は先月19日に予定されていた森下卓九段(51)戦がC級1組の初戦のはずだったが、同18日に大阪府北部を震源とし、最大震度6弱を記録した地震が発生した影響で延期に。本来は2戦目の相手だった豊川戦が最初の対局となった。

 開局は午前10時。先手は藤井で戦型は序盤、向かい飛車に。持ち時間は各6時間。正午からの昼食、午後6時からの夕食(各40分)を挟んで同日深夜に終局見込み。

 藤井が今年度中に獲得できる可能性があるタイトル戦は現在、王座戦、棋王戦の2つになっている。

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2018年7月3日のニュース