小遊三 歌丸さん“最後の小言”明かす「俺が死にそうなのに…」

[ 2018年7月3日 11:43 ]

桂歌丸さんの訃報を受け、会見した三遊亭小遊三
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 落語家の桂歌丸さんが2日、慢性閉塞性肺疾患のため横浜市内の病院で死去したことを受け、歌丸さんが会長を務めていた落語芸術協会で、今年6月から会長代行を務める三遊亭小遊三(71)、同協会の理事を務める春風亭昇太(56)、歌丸さんの弟弟子となる桂米助(70)、一番弟子となる桂歌春(68)が3日、都内で会見を行った。

 小遊三は看取ることはできず、「私は間に合わなかった」。最後に会ったのは6月26日に病院に見舞いに行った時だった。その時も落語協会への思いを熱弁したといい、「師匠、こんなに力まないでくださいと早々に退散しました」と苦笑。そのような状況で「急に悪くなるとは…」と急変に言葉を詰まらせた。亡骸と対面し、「楽になりましたでしょうね」と声を掛けたという。「笑点」メンバーとしてコメントを控えていたが、「もう口聞かないのかなと思うと、本当に寂しい思いです」と悼んだ。

 「何といっても圓朝ものに取り組む姿は後輩として強烈に残っています。よくこんなことができるなと。やるだけなら、噺家としてできるんですが、完璧にやるんです。これがちょっと真似できないこと。思い出しただけでも、凄いなと思う」としみじみ。「落語家っていうのは落語であるならなんでもできないといけない。その言葉通りのことで、思い出しただけでも、凄いなと思う」と続け、「それをもっていっちゃった。置いて行かれても真似はできませんけど」と苦笑した。

 直前の6月30日にも弟子には小言を言っていたといい、小遊三は「『俺が死にそうなのに手前たちは来ねえ!』が最後の小言だった。1日には言葉は出なくなったようです」。最後は眠るように、亡くなったといい、歌春は「安らかな顔で眠ってらっしゃいます」と明かした。「最期に『本当に師匠お疲れ様でした』という言葉を掛けました」と話した。

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