藤井七段 順位戦C級1組初戦飾る、2期連続昇級へ好スタート

[ 2018年7月3日 23:13 ]

関西将棋会館で行われた順位戦C級1組への昇級初戦で豊川孝弘七段を破り、笑顔の藤井聡太七段
Photo By スポニチ

 将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(15)が3日、大阪市内の関西将棋会館で行われた順位戦C級1組への昇級初戦で、豊川孝弘七段(51)に111手で勝利。2期連続昇級に向けて幸先いいスタートを切った。

 対局開始から13時間以上が経過した午後11時6分、ベテラン棋士が頭を下げ、熱戦に終止符が打たれた。“将棋界のダジャレ王”として知られる豊川は「完敗(乾杯)です。長渕剛ですわ!」と過去2戦2敗の若き天才を褒めちぎったが、藤井は「最後は斬り合い勝負を制することができた」と苦しかった一戦を振り返った。

 4日前の竜王戦決勝トーナメント2回戦では高校進学後初黒星を喫したが、えり足を短く切りそろえるなど心機一転で臨んだこの日は“勝ち点”を固く死守。日本代表が同じく決勝トーナメントに進出したサッカーW杯についても言及した。

 タイトルの挑戦者を目指した重要な対局が続いており、加えて学生生活との両立もあって多忙な日々を送っているが「少しは見ていました」と告白。6日には斎藤慎太郎七段(25)との王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝も控えているが「いい気分転換になりました」と日本の快進撃が棋士としてのエネルギー源になっていることを笑顔で認めていた。

 C級1組には39人が参加。来年3月までに行われる全10戦で上位2人(全勝者が3人以上なら全員)に入れば昇級できる。同組の師匠・杉本昌隆七段(49)はこの日勝ってすでに2勝0敗。直接対決こそ今期は予定されていないが、師弟による昇級争いの行方も注目を集めそうだ。

続きを表示

この記事のフォト

2018年7月3日のニュース