志尊淳「半分、青い。」でゲイの美青年ボクテを好演 難役続き生じた責任感

[ 2018年6月9日 08:30 ]

連続テレビ小説「半分、青い。」に出演する志尊淳(C)NHK
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 俳優の志尊淳(23)がNHK連続テレビ小説「半分、青い。」(月〜土曜前8・00)で朝ドラ初出演。ヒロイン・楡野鈴愛(永野芽郁)の漫画アシスタント仲間であるゲイの美青年・藤堂誠(ボクテ)を好演している。志尊は1月に放送された同局「女子的生活」でトランスジェンダーの主人公を演じており、再度の性的マイノリティーの役どころとなった。志尊本人に役作りの難しさと意気込みを聞いた。

 ◆念願の朝ドラ出演に強い意気込み「今までとは違う自分の表現を」

 ――朝ドラは初出演。オファー受けての心境は?

 「どの作品も挑む姿勢は変わりませんが、朝ドラはたくさんの方が見る作品でもありますし、『出てみたい!』という願望もあったので、とても楽しみでした。今までとは違う自分の表現をしたいと思いました」

 ――ゲイセクシャルのボクテという役柄について。

 「今回、(ボクテの)ゲイセクシャルという部分が注目されていますが、あくまで、鈴愛のアシスタント仲間として一緒に戦っていく人が、たまたまゲイセクシャルだったと考えて演じています。作品の中でも、ハンディキャップとして扱われていませんし、ボクテ自身の純粋な部分を服装であったり、髪型であったり、口調であったり、細かい部分で個性を出していきたいです」

 ◆性的マイノリティ役「責任もって」 資料から、友人から…情報収集欠かさず

 ――「女子的生活」ではトランスジェンダー役を熱演。今回も性的マイノリティの役どころを演じる。

 「『女子的生活』に出演してからは責任を感じるようになりました。今回は台本を読ませていただいた上で、監督やプロデューサーと話す機会をたくさん作っていただきました。役柄が表面的にならないように、と強く意識していて、言い方は悪いかもしれませんが、“イロモノ”にはしたくないという思いが人一倍強いです。ボクテはゲイセクシャルとして描かれている部分は多くはないですけど、責任をもって演じているつもりです」

 ――ボクテの独特な口調はどのように生まれたのか?

 「いろいろ資料を調べたり、セクシャルマイノリティーの友達に話を聞いたりしていく中で、声色を変えることや、いわゆる“オネエ言葉”と言われている口調を使うことにも人それぞれの意図があることを知りました。ボクテの場合は純粋な男性の部分と、かわいらしいところを意識して、声を作っていきました」

 ◆「まだまだちんちくりん」…さまざまな年代演じる朝ドラに「悩んでいます」

 ――ボクテを演じる上で、これまでのキャリアが糧になっている部分はあるか?

 「これまでの経験が間違いなく生きていると思います。それぞれの現場で学ぶことが、自分を解放してくれている部分があります。ボクテを演じるなかで、姿勢や所作を美しくしたいと思った時に『女子的生活』で学んだ所作がかなり役に立ちましたし、演技は1つ1つの積み重ねだと感じています」

 ――1人のキャラクターの人生を長く演じる朝ドラならではの難しさは感じるか?

 「悩んでいますね。今日もさっきの撮影と次の撮影で10歳ぐらい違いました(笑)。ボクテという人の純粋な部分を忘れずに、かわいげがある部分を残していきたいと思っているので、18歳ぐらいから30歳ぐらいまではあまり変えずにいこうと考えています。50代になれば変わる部分も出てくると思います。(自分自身は年齢を重ねて)中身は変わっていないと思います (笑)。今23歳ですけど、自分が18歳の時の23歳の方はもっと大人でしたから。まだまだ、ちんちくりんです」

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