羽生竜王が名人挑戦 稲葉八段に雪辱 100期目タイトルへ

[ 2018年3月22日 05:30 ]

羽生善治竜王
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 将棋の名人戦挑戦者を決める順位戦A級プレーオフ決勝が21日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、2月に国民栄誉賞を受賞した羽生善治竜王(47)が前期挑戦者の稲葉陽(あきら)八段(29)を98手で下し、佐藤天彦(あまひこ)名人(30)への挑戦を決めた。2期前に敗れた因縁の佐藤を相手に、前人未到となる100期目のタイトル奪取を目指す。

 序盤から中盤にかけては先手の稲葉が押し気味に進めたが、夕食休憩後のわずかな緩手をきっかけに羽生が反撃に成功。今期順位戦の本割では痛い1敗を喫した稲葉の終盤の粘りをものともせず、最後は分厚い攻めで雪辱した。史上初の6人によるプレーオフを制し、失冠した16年以来、2期ぶりの名人戦出場を決めた羽生。「まだまだ実感はないが、せっかくこういう(挑戦の)機会に恵まれたのでコンディションを整えて(名人戦を)迎えたい」と意欲を明かした。

 昨年の竜王位獲得で永世7冠の資格を得て国民栄誉賞も受賞。第76期名人戦7番勝負は、4月11日に東京都文京区のホテル椿山荘で開幕。「(タイトル100期は)今のところあまり考えていないが、そういうのも一つの目標でやっていきたい」。40代後半に入っても衰えるどころか鋭さ増すばかりの第一人者は、将棋界で最も権威のある名人戦で大記録に挑む。

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2018年3月22日のニュース