NHK 朝ドラ旧作を総合テレビ月〜金夕方に再放送 超異例の編成 第1弾は「カーネーション」

[ 2018年3月22日 11:00 ]

4月から総合テレビの月〜金曜夕方に再放送される連続テレビ小説「カーネーション」の1場面(C)NHK
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 NHKが、過去の連続テレビ小説を総合テレビの月〜金曜の夕方に帯で再放送するという極めて異例の編成を4月から実施することが22日、分かった。2011年後期の傑作「カーネーション」(全151話)の再放送を4月9日にスタート。月〜金曜午後4時20分から1日に2話ずつオンエアする。NHKによると、過去20年ほどは例がない編成という。

 旧作朝ドラの再放送といえば、現在は「花子とアン」(4月2日からは「マッサン」)をオンエアしているBSプレミアムの枠(月〜金曜前7・15、1日1話)がおなじみだが、今回は地上波、総合テレビ。過去、01年前期の名作「ちゅらさん」を翌02年にドラマの舞台・沖縄地方で再放送するなど、地域における地上波再放送の例はあるが、今回の編成について、NHKは「おそらく連続テレビ小説の放送開始(1961年)以来初となる」と超異例だとした。

 編成意図については「視聴者から再放送希望が多数寄せられる朝ドラを総合波でも新たに編成することで、より幅広い視聴者サービスとするため。また2019年春に100作(「夏空―なつぞら―」)を迎える連続テレビ小説の魅力を改めて多くの視聴者の皆さんにお伝えするため」と説明している。

 朝ドラ85作目の「カーネーション」は女優の尾野真千子(36)がヒロインを務め、映画「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」などの渡辺あや氏が脚本を担当。大正2年、大阪・岸和田の呉服商の娘として生まれたヒロイン・糸子が夢の洋装店を開業し、その後、女手ひとつで娘3人を育て上げる姿を描いた。ギャラクシー賞の大賞(テレビ部門)に輝くなど「朝ドラ史上最高傑作」の呼び声もあったほど。

 第1弾に「カーネーション」を選んだのは「近年の連続テレビ小説の中で、視聴者の反響が大きな作品の一つで、再放送希望も多数寄せられているため」。ラインアップなど、今後については「現段階では未定」としている。

 夕方という時間帯は「編成に適した時間帯を総合的に検討した結果」で、1日2話ずつの放送は「編成上の都合」。午後4時台の民放各局はニュース番組でしのぎを削っている。その中、NHKは朝ドラ旧作を再放送。新しい試みに注目が集まりそうだ。

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2018年3月22日のニュース