岡本侑也さんが2位 初開催のチェロ部門 エリザベートコンクール

[ 2017年6月4日 09:18 ]

エリザベート王妃国際音楽コンクールのチェロ部門で2位になり、笑顔を見せる岡本侑也さん
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 【ブリュッセル共同】世界的な演奏家への登竜門、エリザベート王妃国際音楽コンクールで初めて開催されたチェロ部門の決勝がベルギー首都ブリュッセルで3日まで行われ、ドイツ・ミュンヘン在住の岡本侑也さん(22)=東京都出身=が2位に入賞した。

 岡本さんは発表を受け、満面の笑みで審査員団や会場にあいさつ。記者団に「できる限りを尽くした。2位で『これからももう一息、前向きに頑張れ』という結果になった。自分の音楽を深めていきたい」と話した。

 岡本さんはドイツ・バイエルン州で暮らしていた6歳の時にチェロを始めた。ドイツ音楽協会の青少年音楽コンクール同州地域部門で1位になるなど、幼少時から頭角を現してきた。東京芸大を中退し、ミュンヘン音楽大に在学中。

 2014年度新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞などを受賞。既に第一線で演奏活動を行い、数々のオーケストラと共演している。

 岡本さんは決勝でドボルザークのチェロ協奏曲を演奏。多くの観客が立ち上がって拍手し、地元メディアも「純粋で、端正で、明瞭」な演奏だったと絶賛した。

 2位の結果に母勢津子さん(52)は会場で「本当にびっくりした。夢を見ているみたい」と話し、涙ぐんだ。

 1位はフランスのビクトール・ジュリアンラフェリエールさんだった。

 エリザベート王妃国際音楽コンクールはモスクワのチャイコフスキー国際コンクールなどと並ぶ世界最高峰の音楽コンクールの一つ。新設されたチェロ部門のほかにピアノ、声楽、バイオリンの各部門があり、毎年1部門ずつ行われている。

 今年は200人を超す応募から事前審査を突破した70人が出場。決勝は5月29〜6月3日に12人が競った。(共同)

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