肺腺がんとは…自覚症状なし、定期健診が重要 早期発見で根治可能性

[ 2017年5月19日 05:30 ]

初期の肺腺がんを公表した中村獅童
Photo By スポニチ

 歌舞伎俳優の中村獅童(44)が患っていることを公表した肺がんの一つである肺腺がんとは、どういう病気なのか。医療ジャーナリストで医師の森田豊氏によると、肺がんは腺がん、扁平(へんぺい)上皮がん、大細胞がん、小細胞がんの4つに分類される。肺の末梢(まっしょう)部に発生しやすく、気管支から離れているため、せきやたんなどの初期症状が出にくいのが特徴。自覚症状が少ないため早期発見が難しいとされる一方「体の表面に近いところなので、エックス線検査で比較的見つけやすいがんの一つ」といい、定期健診の重要性を指摘した。

 また「肺がんというと喫煙が原因と思いがちですが、それは扁平上皮がんの場合であって、腺がんは喫煙との因果関係は薄い」という。遺伝性についても「ほとんどない」とした。発症原因については、大気中の有害物質をはじめ、女性ホルモンの関与などが指摘されている。早期に発見すれば根治の可能性も高く、手術についても「肺の一部切除でとどまることもある。開胸しなくても胸腔(きょうくう)鏡下手術で根治できるケースも多い。その場合は術後の痛みも少なく、回復も早い」という。

続きを表示

2017年5月19日のニュース