獅童、肺腺がん公表 人間ドックで“奇跡的”早期発見「病に打ち克つ」

[ 2017年5月19日 05:30 ]

初期の肺腺がんを公表した中村獅童
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 歌舞伎俳優の中村獅童(44)が18日、初期の肺腺がんを患っていることを公表した。定期的な健康診断でがんが見つかった。来月上旬に切除手術を受ける予定で、6、7月の歌舞伎公演の出演を取りやめて治療に専念する。医師から「手術をすれば完治する」と言われており、「病に打ち克(か)ち、必ず元気になる」と力強くコメントした。

 獅童は直筆の文書で「今見つかったのが奇跡的と言われる程の早期発見で、この状況ですぐに手術をすれば完治するとの担当医師からのお言葉でした」と明かした。気持ちは非常に前向きで、「病に打ち克ち、必ず元気になって今まで以上に良い舞台がつとめられますよう、より一層精進いたし、また皆様にお目にかかりたいと思っております」と約束した。

 関係者によると、がんを告知されたのは今月11日。右肺にステージ1A(3センチ以下)の腫瘍が見つかったという。定期健診の人間ドックで肺がんの疑いがあると診断されたため、再検査を受けていた。肺腺がんは肺がんの一種で、肺がんの約60%を占める。自覚症状はなく、関係者は「悲そう感もなく元気です。8月まで休んだら復帰できるのではないか」と話している。

 切除手術は6月上旬を予定している。このため、6月の福岡・博多座、7月の東京・歌舞伎座での公演への出演を取りやめる。「六月博多座大歌舞伎」では「車引」の松王丸などを演じ、「七月大歌舞伎」では「慶安の狼」に主演する予定だった。入院までの仕事は予定通り務めるとし、あす20日の帯広市民文化ホールでの講演会は実施する。

 関係者によると、獅童は2年前に脳動脈瘤(りゅう)の手術を受けていたことが、今回の早期発見につながった。その際は開頭手術を受け、術後1週間で退院。関係者は「大事に至らなかったが、その時から健康管理をより気にかけるようになっていた。今回、早期発見できたのも定期的な検査を欠かさないようにしているからだろう」と話している。

 日本テレビ「news every.」で、キャスターを務めるNEWSの小山慶一郎(33)は、獅童からメールを受け取ったことを明かした。「(脳動脈瘤を)克服できたので、今回も絶対に乗り越えます」とつづられていたという。

 獅童の家系には、がんで亡くなった人が多い。08年に父で初代中村獅童の小川三喜雄さん(享年79)が胃がんで他界。叔父の萬屋錦之介さん(享年64)は咽頭がん、親戚にあたる十八代目中村勘三郎さん(享年57)は食道がんだった。歌舞伎関係者は「親族をがんで亡くしているので本人も気をつけていた。これから何十年と歌舞伎界を背負っていく存在。しっかりと治し、舞台に戻ってきてほしい」と話している。

 ◆中村 獅童(なかむら・しどう)本名小川幹弘。1972年(昭47)9月14日、東京都生まれの44歳。81年に8歳で初舞台を踏み、二代目中村獅童を襲名。映画俳優として「ピンポン」「いま、会いにゆきます」などのヒット作がある。05年に女優竹内結子(37)と結婚、08年に離婚。15年1月に元読者モデルの沙織さん(33)と再婚した。1メートル77、63キロ。

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