福原遥 まいんちゃんを超えたい プリキュアで見せる確かな成長

[ 2017年5月19日 10:00 ]

インタビューでキュートな表情を見せる福原遥
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 「アニメ研究部」今回のインタビューは2月からテレビ朝日系で放送されているプリキュアシリーズ最新作「キラキラ☆プリキュアアラモード」で「有栖川ひまり/キュアカスタード」を演じている福原遥さん(18)。女優としても活躍する彼女に声優としてキャラに込めた思いなどを語ってもらいました。

 福原といえば「まいんちゃん」という印象の人も多いと思う。2009年から4年間、NHK教育(現Eテレ)で放送された児童向け料理番組「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」でアニメパートの主人公・柊まいんの声を担当し、スタジオで料理をする実写パートにも柊まいんとして出演。「その時から声優にすごく興味があって、またやってみたいと思っていました。出演が決まった時はすごくうれしかったです」。

 プリキュアシリーズ第1弾「ふたりはプリキュア」の放送が始まったのは04年。当時5歳で、「大好きでずっと見ていました。オーディションを受けている時から感動していて、まさか自分がプリキュアになるなんてびっくりです」。声優としてこれまでに出演したのは「アイ!マイ!まいん」「なめこ〜せかいのともだち〜」など。いずれも児童向け番組だっただけに、出てみたいアニメ作品として胸に抱いていたのが「まさしくそれがプリキュアだったんです」。

 演じている有栖川ひまりは、スイーツが大好きでスイーツの事を話し出したら止まらないキャラ。その一方、それ以外では臆病で人付き合いが苦手な女の子。「最初はハキハキとしゃべっていたんですけど、ひまりちゃんの映像や写真をたくさんもらううちに“恥ずかしがりで緊張しやすい女の子なんだ”と思って、か細い声をかなり意識して出しています」。

 初出演時は10歳だった「アイ!マイ!まいん!」の頃とは、アフレコに臨む姿勢も違う。「あの頃はキャラの口にせりふを合わせることで精一杯でした。周りの声優さんを手本にするような余裕もなかった。今は役の魅力をどれだけ出せるかを考えて、演技にちょっと遊びを入れてみたり、他の声優さんの演技を見て研究しています」。仕事の合間を縫って、声優スクールにも通っているという。

 16年のネット配信ドラマ「グッドモーニング・コール」ではドラマ初主演。女優としても着実にステップアップしている。実写とアニメの違いを聞くと「自分の動きで伝わる部分もあると思う実写に対して、声だけで全てを伝えるのは難しいなと。現場で学ぶことが多くて、アフレコに行くたびに声を出すことへの感じ方が変わっています」。

 意中の作品と13年の時を経て出会えただけに、初めて自分のキャラが登場した第2話の感想は「感動でしたね」と笑顔。しかし、すぐに「アニメだと作品を見る時も声だけに集中できるので『もっとこうすればよかった』っていう反省がすぐに見つかるんです」と話した。インタビュー中、演技へのこだわりを語る場面は多く、「まいんちゃん」時代からの確かな成長を感じた。

 「アイ!マイ!まいん」の放送終了から4年が経った今でも、街中などで「まいんちゃん」と呼ばれることは多い。「今でもまいんを忘れないでいてもらえることはすごくうれしいです」。一方で、「自分がまいんを超えられるようにならなくちゃって思っています。『福原遥』として覚えてもらえるようになりたいし、『福原遥』が『まいんちゃん』だったんだよと言われるようになりたいです」と力を込めた。

 今年3月に高校を卒業したばかりの18歳。今後どのような活躍を見せるのか、ますます楽しみになってきた。(西向 智明)

 ▼キラキラ☆プリキュアアラモード 毎週日曜日にABC・テレビ朝日系列で午前8時30分から放送中。シリーズ14作目で、キャッチコピーは「つくって!たべて!たたかって!元気と笑顔をレッツ・ラ・まぜまぜ!」。伝説のパティシエであるプリキュアたちは、スイーツに宿る人を元気にするエネルギー「キラキラル」を悪事に利用しようとする勢力と戦う。主人公の「宇佐美いちか/キュアホイップ」は女優の美山加恋が演じる。今年10月には劇場版が公開予定。

 ◇福原 遥(ふくはら・はるか)1998年8月28日生まれ。埼玉県出身。小学生の時から子役として活動。主な出演作は声優としてNHKEテレ「なめこ〜せかいのともだち〜」、女優としては今年3月公開の映画「チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜」など。今年末には初主演映画「女々演」が公開予定。特技は料理でドラマなどの現場に自作の弁当を持参するほど。1メートル59、血液型A。

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