HIRO「たたら侍」ハリウッドでプレミア上映会「クセになりそう」

[ 2017年5月10日 05:30 ]

映画「たたら侍」の米国公開が決まり、ハリウッドサインをバックに笑顔の見せる(左から)錦織良也監督、小林直己、青柳翔、AKIRA、HIRO
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 EXILEのHIRO(47)の初プロデュース映画「たたら侍」(監督錦織良成)の米国公開が決まり、8日(日本時間9日)、米ロサンゼルスのハリウッドで記念プレミア上映会が行われた。本場の映画ファンから喝采を浴び、HIROは「反応が良くてうれしい。クセになりそう」と感激。自身が率いる「LDH」は今年から海外への本格進出を目指しているだけに最高の船出となった。

 エンドロールが流れると、会場のエジプシャンシアターに集まった600人の観客から大きな拍手が湧き起こった。アカデミー会員の女性は立ち上がって「ワンダフル」と絶賛。最後まで誰一人席を立つことなく、人間の内面を描いた重厚な時代劇に見入り、映画の本場に殴り込んできたサムライたちに喝采を送った。

 上映後、舞台上に呼び込まれた主演の青柳翔(32)は「こんなに素敵な場所で上映できたのは凄く光栄」と大喜び。主要キャストで唯一、武士を演じたEXILEのAKIRA(35)は映画のテーマに沿い「実は侍は刀を抜かない者が一番強い」と説明して関心を誘った。

 戦国時代の出雲を舞台に、製鉄技術の伝統を継ぐことを宿命づけられた青年が、挫折や葛藤を通じて成長していく物語。観覧した米映画プロデューサーのアラン・パオ氏(40)は「クロサワ映画のようにファイトシーンのワンテークが長くて興味深かった。映像美やカメラワークも最高だった」と評価。主人公が泣くシーンでは、客席からすすり泣く声も聞かれた。

 映画は6月2日に米国9州の計12館で公開されることが決まった。

 昨年9月にモントリオール世界映画祭の最優秀芸術賞を受賞するなど、12の映画祭で19冠を獲得した実績が買われた。日本公開は今月20日。青柳は「日本の公開を前にハリウッドで上映してもらって自信がついた」と胸を張った。

 大きな野望への第一歩にもなった。HIROが率いる「LDH」は今年から米国、欧州、アジアに拠点を置き、世界展開を進めている。ロサンゼルスには今夏、ダンス&ボーカルスクールと飲食店を開く予定だ。

 HIROは「新しい僕らのエンターテインメントの道が開けたというか、スタートラインに立つことができた。この映画をきっかけにどんどんいろんなことに挑戦していきたい」と意欲。武士道ならぬエンタメ道を極め、クールジャパンを世界に発信していく。

 <1922年開館 モンローもあいさつ>エジプシャンシアターは、ハリウッドで有名なチャイニーズシアターよりも5年早く1922年に開館した歴史ある映画館。マリリン・モンローやチャールズ・チャプリンも舞台あいさつに立ち、ハリウッドで初めてレッドカーペットセレモニーを実施したとされている。

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