三田寛子は成駒屋の「係長」 家族を支え、アイドル時代より忙しい毎日

[ 2016年11月4日 11:10 ]

 アイドルから梨園の妻となって25年。三田寛子(50)の変わらぬ若々しさ、可愛らしさ、そして美しさが評判だ。夫である八代目中村芝翫(51)の騒動も持ち前のはつらつさで乗り切った。夫と3人の息子たちの襲名披露興行で多忙を極める日々。それでも笑顔を絶やさず、成駒屋をしっかりと支える三田の元気の源になっているのは、かけがえのない家族の存在だ

 自分でもどこから出てくるんだろうっていうぐらい元気ですね。

 いま、夫と3人の息子の襲名披露興行の真っ最中なんですけど、アイドル時代より忙しいです(笑い)。当時と違ってマネジャーさんもいないので、移動時間に寝ることはできませんし、いろいろな手はずを整える役割を私がするほうなので。お客さまをお迎えする支度をしたり、ごあいさつしたり、スタッフのシフト表を決めたり。成駒屋という会社の係長くらいの立場ですかね。

 でも襲名はお家の一大事。成功させなきゃいけない。もちろん初めての経験ですし、不安はいつも感じますが、襲名というのは、したいと思ってできることではありません。苦労ということよりも、こんなありがたいことはないので、朝起きた時から夜寝るまで全力投球です。

 お母さんでもあるので家のこともやらないといけない。体は若い時と違うからゼーハーゼーハーしちゃう時もあります。そんな時は家族の写真を見るんです。携帯に大切に保存している一枚。長男の19歳の誕生日に、10代最後ということでみんなで撮りました。ずっと子供だと思っていましたが、本当に頼もしくなりました。これを見ると、家族で力を合わせて頑張ろう!って思えます。4人とも一生懸命頑張ってるから、私にできることは何かな、みんなの役に立ちたいなと。

 でも、私が一番得なんですよ。損得っておかしいですけど、4人は拍手をもらいますが、私はお客さまをお送りするときに「頑張ってたね」「ご主人も立派になられて」とか、いろいろな言葉を掛けていただける。アイドル時代に握手会とかサイン会で私も感じたように、ファンの方との触れ合いって物凄い励みになるんです。もちろん主人や子供たちのことをおっしゃってくださっているんですけど、自分のことのようにうれしいですし、皆さまの温かい愛情、パワーをシャワーのように毎日、毎日浴びているんですよ。とにかく皆さんが応援してくださっているっていうことを、自分のパワーにさせていただいてます。

 子供たちからは「お母さん化けモノか」「家族の中で一番元気だね」って言われます。そんな子供たちの存在も、物凄く支えになったり、パワーになったり、栄養になったりしています。

 結婚してようやく授かった子供を流産した時に、自分はこんなにもろいんだって思いました。それまで、どちらかというと元気いっぱいにやってきたのが、初めて立ち止まる、しゃがみ込んじゃうくらい。どうしたらいいの私…って。そんなこと後にも先にもないくらい落ち込んだというか、つらかったんですよね。その後、長男を産んで、抱っこした時には、私もう何があっても怖くない、どんな苦労でもできるって思いました。

 その子供を授かったのはやはり主人とのご縁があってのこと。どんなにケンカしても、この人嫌いって思ったとしても私たちが夫婦だから授かった子供たち。他の人と結婚していたら、この子たちじゃなかったと思うと、やっぱりご縁って凄いなと思うんです。

 子供たちは襲名で、ようやく船に乗ってさあ出航!みたいなところ。晴天の時もあれば、大嵐も来るかもしれない。いろんなことを経験していくんだろうな。心配でしょうがないけど、しっかりと子供を見守っていきたい。私の課題は子離れですね(笑い)。

続きを表示

2016年11月4日のニュース