1位は「逃げ恥」 “低脱落率”の秋のドラマ 定番も安定

[ 2016年11月3日 09:40 ]

秋ドラマ“低脱落率”ランキング

 初回はとりあえず見てみるが、2回目以降は…。テレビの連続ドラマを続けて見るかどうかは、第1話のインパクトや第2話の出来でおおよそ勝負が決まる。この秋のドラマは視聴率の点から豊作といえるが、では実際に視聴者が初回を見た後、第2話も続けて見た、いわゆる脱落者が少ない=“低脱落率”ドラマ、どのドラマだったのだろうか。

 データニュース社(東京)のテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」の調査(対象1200人)によると、初回放送から第2回放送にかけて、最も脱落者の少なかった秋ドラマトップは、新垣結衣主演のTBS系「逃げるは恥だが役に立つ」で、脱落者は初回を見た人のうち、28%程度にとどまった。

 逆に番組を見た接触者数が初回より2割以上増えており、接触数を上昇させたドラマはこの秋では「逃げ恥」だけだった。「ガッキーが適役であり、可愛さを十分に生かせていた」(29歳男性)など、新垣の“かわいい”をいかす脚本と演出、次はどういう展開に…という、サスペンスとは違った安心したドキドキ感が次につながっているとみられ、低い脱落率につながったようだ。

 2位と3位は、それぞれ「ドクターX」と「相棒」のテレビ朝日系の“定番”。「ドクターX」は脱落率30・7%で、「ストーリー構成は毎回ほぼ同じだが、それが安定した面白さにつながっている」(36歳男性)など、大きく期待を裏切らないストーリーが固定役を逃さない構造になっている。脱落率31・4%の「相棒」も構図はほぼ同じで、長年続く人気シリーズだけにファンが多く、過去のシリーズと比較しながら楽しんでいるようだ。

 4位のフジテレビ系「chef」は、視聴率は高いとは言えないが、低脱落率では4位。フレンチの三ツ星シェフ役の天海祐希が、ハメられて小学校の給食のおばさんに転じたところから、どう逆転していくのかを期待して「これからどうやって仕事をしていくのが楽しみ」(42歳女性)など、“将来性”を見込んでいる視聴者が多く、次回視聴へとつながっているようだ。

 ドラマの成否のカギは第2話にある、と分析するテレビ関係者もいる。2話から3話にかけての脱落率も興味があるところだ。

続きを表示

2016年11月3日のニュース