パルコ劇場 43年の歴史にいったん幕…渡辺謙&南果歩で有終の美

[ 2016年8月7日 16:15 ]

現パルコ劇場最終公演に出演した(左から)南果歩、渡辺謙

 1973年5月に開場して以来、日本演劇界の中心の1つとして数々の話題作を上演してきたパルコ劇場(東京都渋谷区)が、ビル建て替えのため7日をもって一時休館に入った。この日、渡辺謙(56)南果歩(52)夫妻による最終公演、朗読劇の金字塔「ラヴ・レターズ」の上演を終え、43年の歴史にいったん幕を下ろした。新劇場は2019年、跡地に建つ地上20階、地下3階の高層ビルに開館する。

 7月に“最後”の新作「母と惑星について、および自転する女たちの記録」を上演。ラスト1週間は90年8月の初演以来、250組以上のカップルによって四半世紀にわたって読み継がれ、この日、延べ467回目を迎えた朗読劇の金字塔を、日替わり豪華キャストで上演。有終の美を飾った。

 終幕に向かうとともに、照明が次第に落ちる。2人が朗読を終えると、場内は真っ暗に。満員の観客からは万雷の拍手が沸き起こった。明るくなると、渡辺は腕を差し出し、南と腕を組み、引き揚げた。2回目のカーテンコールで演出の青井陽治氏を呼び込み、3人は感無量の面持ちだった。

 その後は客席に観客を残したまま、渡辺や南、青井氏をはじめ、パルコ劇場にゆかりのある佐藤隆太(36)志田未来(23)立川志の輔(62)が参加して「手締め会」が行われた。

 司会のフジテレビ・笠井信輔アナウンサー(53)が「ご夫婦ですから、家で練習など?」と聞くと、南は「しません。楽屋も別です」と即答。渡辺は「事務所が違うので」と爆笑を誘った。

 渡辺は「(新劇場に)また呼んでもらえるような自分でいたい。See you(シーユー)」、南は「ありがとう、パルコ」と劇場に感謝の言葉。最後は志の輔が三本締めで締めくくった。

 米作家A.R.ガーニー氏作の「ラヴ・レターズ」は89年にニューヨークで初演されるや、全世界で上演され、静かな感動を巻き起こした。大掛かりな仕掛けはなく、テーブルと2脚のイスというシンプルな舞台。並び座る男優と女優が、大人になって再会する幼なじみアンディーとメリッサの恋物語を読み上げるだけの2時間。日本初演は90年8月19日、役所広司(60)と大竹しのぶ(59)が出演した。訳・演出は「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」など数々の作品で知られる翻訳家・演出家の青井氏が第1回から欠かさず担当している。

 【パルコ劇場】1973年5月、西武劇場として開場。85年、現名称に改称した。ファッションビル「渋谷パルコ パート1」内にある。客席数は458。自主プロデュース劇場の先駆けとして数多くの話題作を上演。寺山修司氏、唐十郎氏(76)、蜷川幸雄氏、三谷幸喜氏(54)らが活躍した。木の実ナナ(69)と細川俊之氏主演のミュージカル「ショーガール」シリーズは大ヒット。今年11年目を迎えた落語家・立川志の輔(62)による1カ月公演は正月の風物詩になった。

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