現パルコ劇場“大トリ”南果歩 渡辺謙とは「共演したくなかった」

[ 2016年8月7日 17:27 ]

現パルコ劇場最終公演に出演した(左から)南果歩、渡辺謙

 1973年5月に開場して以来、日本演劇界の中心の1つとして数々の話題作を上演してきたパルコ劇場(東京都渋谷区)が、ビル建て替えのため7日をもって一時休館に入った。この日、渡辺謙(56)南果歩(52)夫妻による最終公演、朗読劇の金字塔「ラヴ・レターズ」の上演を終え、43年の歴史にいったん幕を下ろした。新劇場は2019年、跡地に建つ地上20階、地下3階の高層ビルに開館する。

 終演後は客席に観客を残したまま、渡辺や南、演出の青井陽治氏をはじめ、パルコ劇場にゆかりのある佐藤隆太(36)志田未来(23)立川志の輔(62)が参加して「手締め会」が行われ、最後は志の輔が三本締めで締めくくった。

 2人の「ラヴ・レターズ」は、渡辺が東日本大震災の復興支援のため、宮城県気仙沼市に立ち上げたカフェ「K―port」のオープニングイベントとして、2013年11月に1日だけ上演された。

 南は「実は共演したくありませんでした。たまたま気仙沼限定で渡辺とやったんですが、まさか東京で声を掛けていただけるとは思っていなかったんですが、一瞬、えっ?と(長年コンビを組んだ仲村)トオル君じゃダメなのかなと思いました。夫婦でやるのはどうかなと思っていたんですが、そんなことも気にならないぐらい素晴らしい戯曲なので、舞台に立っている間は夫婦共演ということは忘れていましたが、できれば(夫婦共演は)これからは避けていきたいと思います」と笑いを交えながら心境。

 「でも、パルコのために、やっぱり…」と言いかけると、渡辺が「言い訳がましいな」とツッコミを入れ、笑いを誘い、仲睦まじい様子。南は「大好きなパルコ劇場と、パルコ劇場を愛したたくさんの役者さんたち、そして観客の皆さんたちの思いを一緒に乗せてできればなと思い、今回、舞台に立ちました」と思い直した。

 渡辺は「(新劇場に)また呼んでもらえるような自分でいたい。See you(シーユー)」、南は「ありがとう、パルコ」と劇場に感謝の言葉を贈った。

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