英語落語の桂かい枝 大阪樟蔭女子大客員教授に「大事な人と認められた」

[ 2016年4月7日 18:36 ]

大阪樟蔭女子大学芸学部4回生の久山紗稀さんが、英語落語を師匠・桂かい枝客員教授の前で一席

 英語落語でおなじみの桂かい枝(46)が大阪樟蔭女子大の客員教授に就任し、7日、委嘱状を授与された。

 かい枝は2007年から同大の非常勤講師を務め、英語落語の実践授業「Perfomance English(パフォーマンス・イングリッシュ)」を受け持っている。10年目となる今年から客員教授に。「9年かけて、ようやく大学にとって大事な人、と認めてもらいました」と笑った。

 「高座」に上がる「講座」はユニークな実践型。同大の学芸学部国際英語学科3、4回生が対象で、1週間に1度、小話、落語を練習して、毎回、人前で発表するというもの。もちろん、すべて英語。昨年亡くなった桂米朝さんが最初に弟子に稽古をつける「くちなし」から始まり、「初天神」や「天狗裁き」など落語まで。「最初は人前で声も出ない学生が、皆、できるようになります」とかい枝は説明した。15時間の授業の最後は「高座」に上がる本番を迎え、英語力だけでなくコミュニケーション力などで採点される。また、翌年2月には200人の外国人の前で、英語落語を披露する会も催される。

 英語落語の習得が、就職活動にも有利に働くという。就活に必要なエントリーシートの特技欄に「英語落語」と書くと、面接官が注目してくれるようで、面接会場で一席。面接官から笑いをとるのが常だそうだ。この日午前中に就職活動を終え、後輩たちの前で英語落語を披露した同大学芸学部4回生の久山紗稀さん(21)は「人前でしゃべるのが苦になりません」と授業の効果を証明した。

 過去に講義を受けた約90人の卒業生の中には航空会社や放送局へ就職した者も。現在、ABC「おはよう朝日です」(月~金曜、前6・45)にリポーターで出演する英智佳(25)も受講した卒業生。一昨年、笑福亭松枝(65)の弟子になった笑福亭縁(ゆかり、25)もいて「なぜ、私の弟子にならなかったのか」とかい枝は苦笑い。「すべらない授業で就職を」とかい枝教授は授業を楽しみにしている。

続きを表示

2016年4月7日のニュース