森進一が紅白卒業 ベテラン歌手の“ドミノ式卒業”が既定路線に?

[ 2015年12月5日 05:30 ]

今年で紅白歌合戦を卒業することを表明した森進一

 歌手の森進一(68)が4日、来年以降はNHK紅白歌合戦に出場しないことを公式サイトで表明した。史上最多の48回連続出場を決めたばかりだが、デビュー50周年の節目を「けじめ」として身を引くことに。2013年の北島三郎(79)に続く本番前の紅白引退宣言。これで今後、ベテラン歌手がドミノ式に卒業していくことが既定路線となった。

 森はデビュー50周年を迎えた今年を「この区切りの良い年を最後のステージとして、身を引かせていただきたいと決意した」と、一線を引く最良のタイミングだったと説明した。公式サイトのメッセージに「けじめ」という言葉を3回使い「48年連続出場という長いお付き合いになった紅白歌合戦につきましても、どこかでけじめといいますか、引き際をどうするか、ここ数年考えてまいりました」とつづった。

 NHKは今年、演歌勢に三山ひろし(35)や山内惠介(32)、島津亜矢(44)といった若手を選ぶ一方で、当初はベテランを複数落選させる意向があった。その候補の一人だったのが森だ。関係者によると、森が選出されたのは50周年の記念イヤーであることが配慮され「今回の卒業宣言はNHKと話し合った上で決めたようだ」という。

 森は昨年の紅白で「僕もあと3年で卒業かな」と紅白出場の“50回定年制”を取材陣に提案。あたかも50回まで出られる保証があるような発言に、ベテランの和田アキ子(65)らから異論が出るなど波紋を呼んだ。皮肉にも自ら話した“定年前”の卒業となった。

 北島から始まり森へと続いたベテランの“ドミノ式卒業”の流れは止まりそうもない。ベテランの卒業は毎年の既定路線になったとも言える。NHKはマンネリと言われる紅白の刷新を目指し、世代交代を加速させる。戦々恐々とする歌手も少なくないが、「ベテラン歌手は紅白に必要ないということか。排除するだけでいい番組になるのか」と指摘する声もある。

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2015年12月5日のニュース