デーモン閣下 北の湖理事長急死にショック 還暦土俵入りが最後の対面に…

[ 2015年11月21日 05:30 ]

デーモン閣下

 日本相撲協会の北の湖理事長の訃報のショックは芸能界にも広がった。相撲通として知られるデーモン閣下は「お堅いイメージと気さくな一面と硬軟併せ持っていた。一昨年の還暦土俵入りが忘れられない」としのんだ。出身地の北海道でも郷土の英雄の急逝に悲しみの声が上がった。

 デーモンは本紙の電話取材に「このところ体調を崩していると聞いていたが、まさか亡くなるとは思わなかった。ショックなニュースだ」と言葉をしぼり出した。

 13年6月、北の湖理事長が両国国技館で披露した歴代9人目の還暦土俵入りを見守った。雲竜型の横綱土俵入りではせり上がりでふらつく場面があったため、終わった後に「せり上がりが大変そうでしたね」と声をかけた。すると北の湖理事長は「力強く踏まないといけないんだけど、思いっきりいったら、その瞬間に腰がガクッとなってしまった」と笑いながら裏話を明かしてくれたという。

 会ったのはこの時が最後で「長い会話ではなかったが、具体的に説明してくれた。真面目で気さくな性格が出ている」と振り返った。

 デーモンが思い出に残っている北の湖理事長の現役時代の一番は「たくさんあるけど、ライバルの輪島と千秋楽の結びで戦い続けたことかな」。北の湖理事長が輪島と75年9月から15場所連続で千秋楽の結びの一番で対戦したことを挙げた。

 家族ぐるみで親交のあった、「水戸黄門」の格さん役で知られる俳優の横内正(74)は舞台のため滞在中の名古屋で悲報を聞いた。「最初はこわもてでおっかないと思っていたが、非常に息子をかわいがっていた」と話した。北の湖理事長の後援会関係者を通じて約15年前に知り合い、俳優志望だった北の湖理事長の長男(34)の“師匠”となり、面倒をみた。北の湖部屋を訪ね、土俵の横で長男が出演する舞台の稽古をしたこともあるが「親方は余計な口出しをすることはなかった」と振り返る。一方、クイズ番組に長男が出演する際には「心配だから」と共演のオファーを引き受けたことも。長男が数年前に俳優をやめてからは交流はなく「もう少し連絡をしておけばよかった」と悔やんだ。

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2015年11月21日のニュース