【世にも奇妙な物語】名作続々「ズンドコベロンチョ」設定変更◎

[ 2015年11月21日 10:00 ]

「世にも奇妙な物語 傑作復活編」の「ズンドコベロンチョ」の1場面(C)フジテレビ

 フジテレビはオムニバスドラマ「世にも奇妙な物語」の放送25周年を記念し、21日、28日と2週連続で特別編をオンエア。21日は番組史上初となる視聴者人気投票で上位にランクインした作品をリメークした「傑作復活編」(後9・00)を放送する。

 投票は今年4~7月に実施され、9万2761票が集まった。トップ30の中からディレクター陣がが思い入れの強い作品を5本選び「傑作復活編」としてリメークの運びとなった。

 「イマキヨさん」(投票1位)は2006年3月28日放送(主演・松本潤)。今回は野村周平(22)が主演する。晴美(藤原令子)にフラれ、就職活動もうまくいかない高田(野村)の部屋に、ある日、見知らぬ黒い頭巾のおじさんが現れる。「イマキヨさん」(酒井敏也)と呼ばれ、寂しい人にとりつく座敷わらしのようなものだという。ルールさえ守れば幸福をもたらすと言われるイマキヨさんだが、高田はついルールを破り…。

 「昨日公園」(投票4位)は06年10月2日放送(主演・堂本光一)。今回は有村架純(22)が主演する。東京の大学に進学した美和(有村)。幼少からの親友・隆子(福田麻由子)といつしか疎遠になっていたが、久々の故郷でフルートを吹く隆子と再会する。しかし、その夜、隆子が事故死。美和は言葉も出ない。翌日、立ち寄った公園で美和が見たのは、昨日と同じくフルートを吹く隆子の姿だった…。

 「ズンドコベロンチョ」(投票6位)は1991年4月18日放送(主演・草刈正雄)。今回は藤木直人(43)が主演する。時代を駆け抜けるIT界の寵児・三上(藤木)は「情報こそ命」が信条の博識な男。この世に知らないことなどないと自負している。ところが、ある日、周囲の人間が「ズンドコベロンチョ」という聞いたことのない言葉を使っていることに気付く。プライドが邪魔し、三上はその意味を誰にも聞けない…。

 「思い出を売る男」(投票26位)は94年10月1日放送(主演・小堺一機)。今回はとんねるず・木梨憲武(53)が11年ぶりにドラマ主演する。職を失い、借金を抱えた古川(木梨)は妻・優美子(西田尚美)や娘・日菜(田中千空)に愛想をつかされ、寂しい独り暮らし。ある日、借金の催促から逃れ、迷い込んだ先に不審な研究所を見つける。古川は自身の思い出を売れば報酬を出すという取引を提示される…。

 「ハイ・ヌーン」(投票27位)は92年6月11日放送(主演・玉置浩二)。今回は和田アキ子(65)が主演し、男役に初挑戦する。夏の昼下がり、ある食堂にスーツ姿の1人の男(和田)が現れる。黒ぶちメガネの男は無口で、メニューしか口にしない。次から次に食事を注文し、ペロリと平らげる。客(六平直政)も店主の前田(寺島進)も驚き。ついには街中から見物人が集まり始める。そして、ある奇跡が…。

 甲乙付けがたく、好みもあるが「思い出を売る男」が特にいい。誰でも消したい思い出はある。しかし、実際になくなってしまったら…。家族の絆は感動も誘う。原案はTBS「ケータイ刑事 銭形シリーズ」など刑事ドラマやサスペンスを数多く手掛ける林誠人氏と「世にも奇妙な物語」やWOWOW「死の臓器」などホラーやサスペンスを多数担当する高山直也氏。

 「イマキヨさん」はイマキヨさん役の酒井敏也(56)がハマり役。前作も酒井が演じ「毎年必ず誰かから『イマキヨさん、おもしろかったです』と、いまだに言われます。人気作品に、しかも2作目も出られて光栄です。前作と違うのか同じなのか、出来上がりが楽しみです」と話している。

 「昨日公園」はループ系サスペンス。自らの運命を変えようと何度も過去に戻る傑作米映画「バタフライ・エフェクト」(2004年)を見るようだ。

 「ズンドコベロンチョ」は主人公の設定を変更。インターネットがなかった時代の前作は大手広告代理店のエリートサラリーマンだったが、今回はIT会社社長。現代へのアレンジが奏功している。

 名作中の名作と言われる「ハイ・ヌーン」。店内に流れる高校野球のラジオ中継が効いている。

 1990年4月、日本初のオムニバスドラマとしてスタート。92年12月まで木曜午後8時枠で放送された。春、秋、年末年始などで特別編のオンエアを続け、今年4月11日の放送までで492作品。今回の2週連続特別編で全作品数は500を超え、502本となる。

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