阿藤快さん 大好き坂本龍馬と同じ誕生日に旅立つ…通夜に阿部寛ら参列

[ 2015年11月21日 05:30 ]

阿藤快さんの通夜の祭壇

 大動脈瘤(りゅう)破裂胸腔(きょうくう)内出血のため都内の自宅マンションで亡くなっていたタレント阿藤快(あとう・かい、本名公一=こういち)さん(享年69)の通夜が20日、故郷の神奈川県小田原市内の斎場で営まれた。最後の出演ドラマとなったTBS「下町ロケット」に主演する阿部寛(51)らが弔問。遺族は「坂本龍馬のように誕生日に死にたいと言っていて、本当にそうなってしまった」と寂しそうに語った。

 東京から駆け付けた阿部は、神妙な面持ちで斎場に入った。祭壇の前に立つと、約10秒間、棺の中の阿藤さんの顔を見つめ、手を合わせて深くおじぎをした。うつむき加減で会場を後にする姿は、悲しみをこらえているようだった。

 高視聴率を記録している「下町ロケット」の収録は、連日朝から深夜まで続いているが、この日は休み。関係者は「近親者だけの密葬という形でしたが、下町ロケットチームがお礼の気持ちを伝えたいということで、阿部さんがお見えになられました」と明かした。阿藤さんは第1話に弁護士役で出演。弁護士を夢見て東京都立大法学部に入学しており気合の入った演技だった。

 阿部は悲報に接した際「まだまだご一緒させていただきたかった」とショックを隠せず、この日は出演者を代表して感謝を伝えに足を運んだ。

 阿藤さんは14日から連絡が取れなくなり、翌15日午後に都内の自宅マンションのベッド上で冷たくなっているところを妹・大川潤子さん(66)らが発見。死亡推定日は14日で、阿藤さんの69歳の誕生日だった。大川さんによると、阿藤さんは生前、「俺も坂本龍馬のように死にたい」と話していたという。幕末の志士・坂本龍馬は天保6年11月15日に生まれ、誕生日の慶応3年11月15日に死去している。大川さんは「まさか本当に誕生日に亡くなるとは」と寂しげに笑った。戒名は「眞快公實居士(しんかいこうじつこじ)」。

 親交が深かった女優名取裕子(58)も弔問に訪れ、「本当に信じられない気持ち。顔は怖いけど、優しくて、人に喜んでもらうことが好きな方でした」としのんだ。

 喪主は長男が務めたが、長年別居していた妻は姿を見せなかった。21日に葬儀・告別式が営まれる。

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