井上真央「花燃ゆ」撮影終了で涙「何を言われても堂々と…」

[ 2015年10月14日 20:52 ]

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」のクランクアップ会見に出席した、女優の井上真央

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」(日曜後8・00)が14日、東京・渋谷の同局でクランクアップ。主演を務めた女優の井上真央(28)は昨年8月から1年2カ月に及んだ撮影を終え「撮影は1年2カ月でしたが、2年近くこの作品に携わって下さったすべてのみなさんに感謝申し上げます」と言葉を詰まらせた。

 クランクアップセレモニーでは、準備期間を含めた約2年間を振り返るVTRが上映され「懐かしいな、と思って見てました」と目を潤ませた。「この『花燃ゆ』は大河ドラマらしからぬ、特に何も成し遂げていない普通の人(が主人公)でしたが、私らしいかな」と振り返り、「懸命に生きた権力も何も持たない女性たちを描きたいという思いに心を動かされた」と力を込めた。

 そして「厳しい意見も耳にしましたが」と視聴率が苦戦したことに言及すると思わず声をつまらせ涙。「主演として自分ができることは何か、毎日のように考えてました」と苦悩を語り、「できることは誰に何を言われても堂々立っていることだと思いながらやってました」と心情を吐露。「私の不安だったり葛藤だったりを察知して『一緒に頑張ろう』って色んな形で励ましてくれました」と支えてくれた人たちに感謝し、「大変な時こそ人の優しさが感じられるなと改めて思いました」と噛みしめるように語った。そして「こんなに自分自身が成長できた作品はない。宝物になった」と胸を張った。

 同セレモニーには兄役の伊勢谷友介(39)、最初の夫役の東出昌大(27)、長兄役を演じた原田泰造(45)、母を演じた檀ふみ(61)ら共演者や、脚本家の小松江里子氏が駆けつけ、花束でねぎらった。伊勢谷は「長い間、ご苦労様でした。本当に心強かった」と声をかけ、東出は「思いの丈は手紙にして後で渡します。ゆっくりなさって下さい」と井上の頑張りを思いやった。

 井上が演じたヒロインは、幕末の長州藩士で思想家の吉田松陰の妹・文(ふみ)。文は長州の尊王攘夷派の中心人物・久坂玄瑞と結婚し、死別後、群馬県初代の県令(現在の知事)の楫取素彦(かとり・もとひこ)と再婚。幕末の動乱の中、強い絆で困難を乗り越えた家族愛、松陰の志を継いだ若者たちの青春群像を描いた。初回(1月4日)の平均視聴率16・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は1989年「春日局」14・3%、77年「花神」16・5%に次ぐ歴代ワースト3位発進。第36話(9月6日)で自己ワーストを更新する9・3%。5度目の2桁割れを記録し、視聴率は苦しんだ。

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