坂本龍一 中咽頭がん治療経て1年2カ月ぶりにラジオ復帰 

[ 2015年9月7日 05:34 ]

「RADIO SAKAMOTO」でメディア復帰した坂本龍一

 中咽頭がんの治療で休養していた音楽家の坂本龍一(63)が7日未明、FMラジオ局J―WAVEのレギュラー番組「RADIO SAKAMOTO」に、約1年2カ月ぶりに出演。

 坂本は番組冒頭で「久々にマイクの前に戻ってきました。皆さん元気でしたか」とリスナーにあいさつ。「一年もサボってたんで、ラジオのやり方を忘れちゃったんですけど」と言いながらも「近況報告」として、がんが見つかってから、卵も乳製品も取らない菜食主義者「ビーガン」になったといい「調子いいですね。がんになって調子いいというのも変ですけどね」と笑いながら語った。

 また、「YMO」の仲間でもある高橋幸宏(63)からもメッセージが届き、なごやかに番組は進んだ。

 さらに、すでに仕事を開始しているというが「仕事を始めてから、こんなに長く休んだことも、もちろん初めてなので、何が変わってるのかなとかね、なんか自分の中でもちょっと期待とか」と、自分でも変化を期待している様子。

 仕事復帰の第一弾としては、吉永小百合(70)主演の山田洋次監督(84)の新作映画「母と暮せば」の音楽を担当。「吉永小百合さんと山田洋次監督の2人に見えられて『よろしくお願いします』と言われて断れる日本人はいないですよ。もちろん断る気もないんですけど。喜んで」と語り、実は山田監督の代表作でもある「男はつらいよ」シリーズの大ファンであることを明かした。

 坂本は「年をとればとるほど、寅さんシリーズがぐっと心に染みるようになってきて。最近、よく飛行機の中で観るんですけど、最初のタイトルバックの江戸川が見えた部分で泣いてます。江戸川にまったく縁ないんですけど、“帰ってこない昭和”ってことですかね」と、熱く語り「その山田監督にね、依頼されたっていうのは、これ以上幸せなことはないです」と感謝していた。

 次回の放送予定は11月1日で「その頃、ぼくが、どこで何をしているんでしょう。それまで皆さん、お元気で。おやすみさない。坂本龍一でした」と締めくくった。

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2015年9月7日のニュース