中村勘九郎、男所帯の稽古に嘆き「オジサンのうめき声しか」

[ 2015年7月5日 16:01 ]

歌舞伎NEXT「阿弖流為(あてるい)」囲み取材に登場した(左から)中村七之助、市川染五郎、中村勘九郎

 歌舞伎俳優の市川染五郎(42)、中村勘九郎(33)、中村七之助(32)が5日、東京・新橋演舞場で歌舞伎NEXT「阿弖流為(あてるい)」の囲み取材に出席した。初日を迎える感想について市川は、「(仕上がりは)完ぺきです。すごいものをやろうとしている想いがあるので、信じてやるしかないです」と覚悟を決め、勘九郎は「ワクワクします。早くお客さまにお見せして、反応が楽しみですね」と期待。不安が大きいと語っていた七之助は「信じて、みんなで同じ方向を向いて稽古してきたので、それをぶつけるのみです」と気合いを入れた。

 稽古場に女性がいないとぼやいていたという勘九郎は「劇団☆新感線の舞台ですと、女優陣がいる稽古場なので、カッコいい立ち回りをしたら、黄色い声援が飛ぶんでしょうけど、(今回は)オジサンのうめき声しか聞こえなかった」と振り返って報道陣を沸かせ、「地獄のような稽古場からやっと脱出して、お客さま方には女性の方も見に来てくださるので、フラストレーションを開放したいと思います」と笑顔を見せた。

 同作の見どころを聞かれた市川は、「今までに見たことがないものなので、見ていただく方に決めていただきたいですね。ストーリーも立ち回りも芝居も、見たことがないものなので、どこが引っかかったか探して、感じてもらえればいいなと思います」とアピールした。

 同作は、2002年に市川染五郎主演による劇団☆新感線とのコラボ企画として上演された舞台「アテルイ」が、13年の時を経て歌舞伎化されたもので、古代日本を舞台に、虐げられた北の民・蝦夷(えみし)の闘いと運命を、現代的な視点と壮大な構想をもって描き出す。新橋演舞場にて27日(月)まで上演。

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