ジジイの時代思い知れって 北野武監督“平均72歳”新作

[ 2014年11月6日 06:00 ]

北野武監督の新作映画「龍三と七人の子分たち」のキャスト陣(左から)樋浦勉、吉澤健、近藤正臣、藤竜也、中尾彬、小野寺昭、、伊藤幸純、品川徹(C)2015『龍三と七人の子分たち』製作委員会

 北野武監督(67)の17作目となる新作映画が5日、発表された。藤竜也(73)が主演する「龍三と七人の子分たち」で来年4月25日公開。元ヤクザの「ジジイ」たちが詐欺集団の「ガキ」どもを成敗しようと立ち上がる姿をコメディータッチで描く。北野監督の新作は2012年の「アウトレイジ ビヨンド」以来。撮影は4~6月に行われ、本編はすでに完成している。

 映画は藤演じる元組長が主人公。オレオレ詐欺に引っかかったのをきっかけに昔の子分7人を呼び寄せて世直しに立ち上がる。子分役は近藤正臣(72)、中尾彬(72)、小野寺昭(71)ら。藤を含めた計8人のメーンキャスト陣の平均年齢は72歳に達する。

 北野監督はキャスト陣に「作品の公開日までとにかく元気でいてほしい。誰かの遺作になっちゃったりしないよう、皆さんの健康が心配でしようがないね」とブラックジョークを交えてエール。続けて「でも、ローリング・ストーンズやポール・マッカートニーに象徴されるように、国際的にもジジイたちが大活躍している時代であることを、あらためて思い知れって若者たちに言いたいね」と思いを語っている。ビートたけし名義で刑事役で出演もする。

 藤は05年公開の「村の写真集」以来、10年ぶりの主演。北野作品は初出演で「毎年また、来年の桜の花を見られるようにと思って生きているので、来年は北野監督の作品と桜を一緒に見られるなんてとてもおめでたい気分です」と公開を待ち切れない様子。森昌行プロデューサーは「“ジジイ”がこれからの時代のキーワードであることも教えてくれる必見のエンターテインメント・ムービー」とアピールしている。

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