「HERO」“食”もアクセントに!「作品の世界観を出す一助」

[ 2014年8月18日 08:00 ]

“食”も「HERO」のアクセントに。第1話に登場した架空の長野名物「ずくずく」(C)フジテレビ

 「SMAP」の木村拓哉(41)が主演を務め、13年ぶりに復活したフジテレビ「HERO」(月曜後9・00)。木村演じる型破りな検事・久利生公平が通販マニアなどの“小ネタ”も、前シリーズと同じく要所要所に登場。ドラマのアクセントになっている。食べるシーンも特徴的で、物語の舞台の中心となる東京地検城西支部のフリースペースが度々、使われる。同局の渡辺恒也プロデューサーは「『HERO』ならではの世界観を出す一助となっていると思います」と“効果”を実感。今シリーズの「HERO」の“食”をまとめてみた。

 <食とフリースペース>
 
 【バナナ】(第1話)井戸事務官(正名僕蔵)のフィリピンに嫁いだ妹から送られてきた。特捜部の強制捜査を伝えるニュースをフリースペースで見ながら、城西支部のメンバーがむしゃむしゃ。

 【宅配ピザ】(第2話)残業中、皆がフリースペースで食べる。そこへ城西署の刑事から電話が。防犯ビデオを全部調べてほしいなどと連続して依頼されたことから「検事さんの気まぐれに付き合うほど、警察は暇じゃないんですけどね」。嫌味を言われた川尻部長(松重豊)は「暇?検察は暇だって言うのか!事件のこと調べて何が悪いんだ!」とまくし立て「こっちは出前のピザ食いながら残業してんだ!」とキレる。

 城西支部のフリースペース。検事と事務官が集まり、テンポよく会話をキャッチボールする。演じる側は集中力を要するシーンの1つだ。バナナやピザを食べながらの言葉の応酬は演技のハードルを上げるように思われるが、渡辺プロデューサーは「フリースペースという場所が、検事たちにとっては検事室の中で仕事をする際とは違って、完全オフではないけれど、素の自分を出せる場所というスペースとなっています。ということで、仕事場ではあるけれど、皆が素の自分となって会話をできる場所、朝ご飯、昼ご飯などを食べる場所として利用されています。それが『HERO』ならではの世界観を出す一助となっていると思います。普段通りの彼らの姿を出せる場所としてフリースペースを使用しています」と語る。

 <架空の名物>
 
 【ずくずく&くまごろし】(第1話)架空の長野名物&地酒。久利生が城西支部の1つ前の赴任先、長野のお土産をバー「St.George’s Tavern」のマスター(田中要次)に渡す。「くまごろし」という“幻の地酒”がムチャクチャ合うと言われると、マスターは「あるよ」の言葉とともに「くまごろし」を出す。

 「ずくずく」という名前は、食事周り担当のアシスタントディレクターの提案。「ずく」は長野の方言で「気合」という意味。語呂のよさから決まった。「くまごろし」は「ユニークなものがいいねと、スタッフで一緒に考えていた中、雑談の中で出てきた名前でしたが、そのまま採用となりました」

 <キャラクター付け>

 【おひとりさまグルメ】(第3話)事務官・麻木千佳(北川景子)は1人、天ぷら店に。久利生から呼び出しを食らい、天丼をテイクアウト。後日、南青山の有名イタリアン「俺のベジタリアン」を予約も、久利生の取り調べのため空港に同行し、キャンセルに。「誰かと一緒だと、自分が食べたいものを全然、食べられないじゃないですか。。私、1人でお店に入るの全然、平気なんです。私、食べるのが大好きなんです。自分が好きなおいしいものを1人でおなかいっぱい食べるのが一番の幸せなの。私が母に感謝してるのは、どれだけ食べても全然、太らない体に産んでくれたこと」。千佳はパスタ、久利生はピザを口にする。

 【柿の種】(第4話)久利生が1袋600円という浅草の老舗の味をお取り寄せ。お菓子好きの警備員・小杉(勝矢)も「うまっ」と喜ぶ。千佳は「全然、辛くない」とおいしさを認めない。だが、しばらくしてから、辛さが襲ってくる。

 千佳が“食いしん坊”ということについては「20代後半の女性ならではの、今どきなキャラクター設定を考えたいと思っていた中で、おひとりさまで食事をするという設定にしようということになりました」。小杉のお菓子好きについては「前シリーズの警備員・井戸さんがいつも居眠りというキャラクターがありました。今回も居眠りもするのですが、もう1つ何かキャラクターを付けたいということで、動かなくても分かりやすいキャラクターをということの中で考えた時、つまみぐいキャラというアイデアが生まれ、お菓子好きということになりました」と説明した。

 <他にも続々>

 【和食】(第1話)久利生が登場する最初のシーン。居酒屋のカウンターに腰掛け、焼き魚、ご飯、みそ汁、お新香、わかめサラダを食べる。

 【カツ丼】(第2話)バー「St.George’s Tavern」。酔った千佳が「ガッツリ食べたい気分」と注目。マスターは当然「あるよ」

 【フォー】(第5話)バー「St.George’s Tavern」。健康診断の数値もよくなく、久しぶりに事件を担当した川尻部長が「体に優しいものが食べたい」。そんな部長のため、千佳がフォーをオーダーする

 第6話(18日放送)のラストには高級牛肉が登場。番組担当者は「その理由は放送をお楽しみに」とPRしている。

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