能年玲奈の“第2章” 女優魂+オトナの我慢 湧き上がる創作意欲

[ 2014年8月10日 11:00 ]

ハッとするような透明感。彼女の目に映る東京ってどんなとこ?

 女優の能年玲奈(21)が主演を務める映画「ホットロード」(監督三木孝浩)が16日に公開される。能年にとって、社会現象を巻き起こした昨年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」以来の主演作。大ブレークを経験した今、能年にはあふれ出てきた女優魂と、自ら課したオトナの我慢がある。現在の自分自身と将来の夢について聞いた。

 日本中に“じぇじぇじぇ旋風”を巻き起こした夏から1年。インタビューを行った都内のビルの一室へ、能年はみずみずしい笑顔でやって来た。朝ドラのヒロインとしてお茶の間をクギ付けにした、透明感あふれる魅力に磨きがかかった様子。主演作の大ヒットを経験した後、さらなる進化につながる変化があったのだろうか。

 「“あまちゃん”が終わってから、前よりも“もの作りをしたいなあ”って気持ちが強くなりました。家でミシンを使ってワンピースやスカートを作ったり、イラストを描いたりしていることが多いですね」

 ミシンは「あまちゃん」で母親を演じた小泉今日子(48)からプレゼントされたもの。「作りたい」と思った時に洋服を作り、「描きたい」と思った時に絵を描くが、この回数が以前より増えているという。

 持ち前の天然キャラをのぞかせて「何でだろう?う~ん、う~ん」と理由を考えた後、「演技をして、自分が凄く楽しくて、好奇心が湧いてきたってことですかね」と笑顔で答えを見つけた。

 小泉をはじめ、宮本信子(69)、故蟹江敬三さんら実力派の俳優陣との共演で刺激を受け、女優業にも通じる創作意欲が湧き上がったようだ。

 女優魂がほとばしる中で迎えた注目の主演作「ホットロード」。母親に愛されていないと感じ、寂しさを抱える14歳の少女が不良少年と恋に落ち、愛と命を見つめ直す物語。「まず、自分の中学の時の気持ちをベースに解釈しようと考えて、“私にも親への反抗心はあったな”と思い出しました」と、過去を振り返って役作りを進めた。

 能年が母親と最もぶつかったのは、進路を決めた中学3年。中学1年でファッション誌のオーディションのグランプリに輝き、芸能事務所と契約、演技のレッスンを見学しているうちに「私、演じたい」と強い思いが湧いてきた。

 母親に「中学を卒業したら上京したい」と告げたが、「やっていけるの?」と反対され、言い争いになった。「後のことが何も決まっていなかったので、今思えば、確かに心配するなあと思います」と、現在では母親の気持ちを理解している。

 「見てくださる方に楽しんでいただけたら凄く幸せ。あまちゃんの後、この思いがジワジワ来ます」としみじみ。

 街では今でも「あまちゃん」の役名の「アキちゃん」や「あまちゃん」などと声を掛けられる。そこで、自身に課したことがある。

 「本当は子供みたいなことが好きで、友人と出かけた時に、ふざけてはたいたり、つねってみたり、訳もなく“うそつき~”とか言いがかりをつけて楽しんでいたんですけど、今はしっかり歩かなきゃと思ってやめています」

 偶然出会って喜んでくれるファンを驚かせないように、いたずら禁止の“オトナの我慢”を実践中だ。

 女優道まっしぐらの能年がいつかやってみたいと思っているのはアクション。「ヒーロー的な役がいいですね。腕立て伏せをして鍛えます」。将来の女優像は「私だから、こういうキャラクターになったんだって、楽しんでいただける演技ができるようになりたい」。かわいらしい天然キャラと、熱い思いを併せ持つ国民的女優。未来のキャンバスにどんな姿を描くのか、見守っていきたい。

 ◆能年 玲奈(のうねん・れな)1993年(平5)7月13日、兵庫県生まれ。2006年、雑誌「ニコラ」のモデルオーディションでグランプリを獲得。10年に映画「告白」で女優デビュー。13年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」で、1953人の中から選ばれヒロインに。劇中のセリフ「じぇじぇじぇ」は昨年の流行語大賞年間大賞になった。身長1メートル62。血液型A。

 ▽ホットロード 原作は紡木たく氏の同題漫画。1986~87年に少女漫画誌「別冊マーガレット」に連載され、全4巻で発行部数700万部を記録したヒット作。亡くなった父親の写真が1枚もない家で、母親(木村佳乃)と暮らし、「自分が望まれて生まれてきた子供ではない」と心を痛めていた14歳の少女(能年)が、不良チームの少年(登坂広臣)と出会い、引かれていく姿を描く。

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