三津五郎 7カ月ぶり歌舞伎復帰に感慨「私の生きる場所はここ」

[ 2014年4月2日 15:42 ]

「鳳凰祭四月大歌舞伎」で7カ月ぶりに歌舞伎での舞台復帰を果たし、白い歯をのぞかせる坂東三津五郎

 昨年9月にすい臓がん切除手術を受け休養していた歌舞伎俳優の坂東三津五郎(58)が2日、東京・歌舞伎座の新開場一周年記念公演「鳳凰祭四月大歌舞伎」の初日に出演し、約7カ月ぶりに歌舞伎での舞台復帰を果たした。

 今年2月に日本舞踊協会の公演に出演していたが、歌舞伎は昨年8月以来。昼の部の演目「壽靭猿(ことぶきうつぼざる)」に登場し、盛大な拍手で観客に迎えられた。舞台を終えた三津五郎は「お客様に歓迎していただいて、内容的にも良い初日だった。本当にありがたいこと」と笑顔。「皆さんも待ってて下さって、私の生きる場所はここなんだな」と舞台に立つ喜びをかみ締めた。

 同演目は坂東家とゆかりが深く「曽祖父から得意にしていた半分、家の芸」と三津五郎。息子・巳之助は19年前に猿役で初舞台を踏み、父・九代目三津五郎と親子三代で共演した。「あの時の猿が立派に成長して」と目を細めたが、「舞台に出れば関係ないですが、どちらかと言えば(一緒に)出ない方が気が楽」と父親の顔をのぞかせた。

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